レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第22節 vグラナダ

結果も内容もなかった試合。難しいが、気がついたことをいくつか書いておきたい。

■マドリーの先発メンバー

GK:ディエゴ・ロペス

DF:アルベロア、バラン、セルヒオ・ラモス、コエントラン

MF:ケディラシャビ・アロンソ;ディマリア、モドリッチロナウド

FW:イグアイン

46分:イグアインベンゼマケディラカジェホン、65分:コエントラン→マルセロ

グラナダの先発メンバー

GK:トーニョ

DF:ニョム、イニゴ・ロペス、マインス、シケイラ

MF:レシオ、ミケル・リコ;トルジェ、アランダ、ノリート

FW:イグアロ

75分:アランダ→ブオナノッテ、88分:トルジェ→ファンマ・オルティス、89分:ノリート→イリネイ

降格争いに片足入ってしまっているグラナダ。モチベーションは彼らの方にある。

■中央は固められ、サイドはクロスに問題あり

この試合でマドリーは、リトリートした相手を崩すことに関して、改善がされていないことをまたも示すこととなった。

特に、球際でのコンタクトを厭わないようなチームに対して、その厳しい中盤を潜り抜けてゴールに効果的に迫ることはなかなか出来ていない。

この試合では、シャビ・アロンソの存在感がなかなか出なかった。最近はしばしばあることだが、彼が大きな展開を出来る状況はなかなか訪れない。

裏へ抜けるよプレーをするイグアインと彼との愛称は基本的には良いのだが、そういうタイミングを厳しい状況の中でずっと狙い続けるより、2列目にボールを入れてしまうことの方が多かった。

だから、モドリッチを中心に短いパスを使って繋いでいくことになるが、前線の運動量は多くなく、足元が中心になってしまい、グラナダの守備に簡単に捕まることとなった。

このあたりの運動量のなさは、大きな試合とは比較にならないほど酷い。モチベーションの問題としか言いようのない、余りにも大きな落差があった。

中央で動きがないマドリーは、両サイドにボールを動かすことになるが、その行き着く先のクロスにも相変わらず工夫がなかった。

ディマリアのクロスがワンパターンなのは以前から知られており、左足への持ち替えが必須なので、ほとんどの場合対応されてしまう。コエントランは、利き足のサイドからだが、中をよく見てというよりは、ルップアップをなかなかできず、とりあえず上げるクロスが多い。

受け手のマークを外す動きもないようで、純粋に高さで勝負せざるを得ない。それでも勝てる選手はいるけれども、合う確率が下がってしまうのは明らか。

出し手も受け手も工夫のないクロスは、数上げれば当たるかも、という程度のもの。これをきっかけに何か起こせそうな気配は最後までなかった。

中央はダメ、サイドからも確率が低いとあっては、得点できる感じがしなかったのも当然。

ロナウド

マドリーの失点は、グラナダのコーナーに頭が届かず、角度を悪い方に変えてしまったロナウドオウンゴール。時間はまだあったのだが、攻撃は上手くいっておらず、非常に苦しい展開に。

この試合で、ロナウドがパスよりシュートを選択することが多かったのは、彼自身が失点の直接の原因となってしまったことと、大いに関係があるように思う。

自分のミスが我慢できず、自分自身で取り返したいと思うような選手だし、全体として攻撃が上手くいっていないのであれば尚のこと。周りが空いていても、ロングシュートを放つシーンが後半何度か見られた。

■素晴らしいグラナダの前に打つ手はなかった

後半からは、イグアインケディラを下げ、ベンゼマカジェホンを投入。ロナウドがトップに入って4-4-2、両サイドを考えれば4-2-4に近いような形に。しかも、中央がモドリッチシャビ・アロンソで、なりふり構わない形を取った。

ただ、両サイドのクオリティが変わらない以上、グラナダの守備陣も中央をきっちり守れば良く、スペースを作らせることができなかった。

唯一の頼みは奪ってからの裏への抜け出し。

何度か良い場面を迎えたが、落ち着きに欠けた攻撃陣はコントロールをことごとくミス。全てをふいにして、攻め手と勢いを完全に失った。

一方のグラナダの集中力は、賞賛に値する。

マドリーの攻撃を跳ね返し続けられたのは、マドリーのまずさも大きく影響しているが、中央を固め、ほとんど人を外さなかったから。また、良くボールを追い、コンタクトを恐れない守備でリズムを壊していっていた。

■今後へ

これより下はないだろうという内容で、納得の敗戦。グラナダは勝利に値したし、マドリーは敗北に値した。

数日前の(結果はともかく)充実した内容からの落差に驚いてしまう。タイトルの可能性はほとんどないが、CLストレートインは最低でも確保しなければいけないし、残された大会との兼ね合いという点から言っても、影響が心配される。

ジェットコースターのように上がり下がりするテンションと内容が続いては、重要な試合でベストのコンディションを持ってこられるか、より不確実になってしまう。

何も残っていないシーズンではない。様々な問題を抱えている今のチームだが、終盤に向けて建て直しを図ってもらいたい。

次節はセビージャをベルナベウに迎える。

その次はいよいよCLだ。怪我なく、チームが前を向ける内容で勝ちを得たい。