更新が遅れており申し訳ありません。
既に今週末の第6節マラガ戦は終了していますが、先にミッドウィーク開催となったアスレティック戦を簡単に。
■マドリーの先発メンバー
GK:ケイラー・ナバス
DF:カルバハル、ペペ、バラン、マルセロ
71分:イスコ→ヘセ、79分:ベンゼマ→カゼミロ、88分:コバチッチ→ルーカス・バスケス
コバチッチが先発し、トリボーテに近い形に。
■アスレティックの先発メンバー
GK:イライソス
DF:デ・マルコス、エチェイタ、ラポルテ、バレンシアガ
MF:サン・ホセ、ベニャト;スサエタ、ラウール・ガルシア、サビン
FW:アドゥリス
71分:サン・ホセ→ミケル・リコ、78分:スサエタ→イバイ、84分:ベニャト→キケ・ソラ
ラウール・ガルシアが加わり、中盤は強く、高くなった印象。
■僅差でも勝利が大事
前節は勝ち点3を得たのみ、といったような内容。相手クラブとの格差を考えれば、もっと楽な展開を作りたかった試合だった。
だが、今節はサン・マメス・バリアでのアウェイ。ベルナベウでさえ難しい戦いを強いられるアスレティックとの試合であり、ここでは勝ち点3を得て帰ることが最優先となる。
アスレティックはもともとあたりの強いチーム。そこにラウール・ガルシアを加え、その方向性がより強まったように見える。この試合でも、ロングボールやルーズボールの競り合いで消耗を強いられることが多かった。これを続けられて精神的にも苛立ってしまい、ミスが増えるというのが良くある流れ。
マドリーはセットプレーが元々苦手なので、危険な位置でフリーキックを与えると毎回ひやひやする展開となる。
ただ、この試合で最初に致命的なミスをしたのはアスレティック。
ロナウドのフリーキックが外れた直後のゴールキックを受けたサン・ホセはロナウドからのプレスを受けてイライソスへバックパス。だが、サン・ホセの背後からはベンゼマも狙っており、これにはサン・ホセは全く気づいていなかった。緩いバックパスにイライソスの前でベンゼマが押し込み、先制に成功した。
この後、良い形に至ってもなかなかゴールに近づけなかったことを考えると、非常に貴重なゴールだった。
マドリーの中盤は3枚。クロース、モドリッチにコバチッチを合わせ、攻撃的な組み合わせ。例えばCL決勝でアトレティコに対しケディラを先発起用したように、カゼミロのようなプレーヤーを1枚入れたくなるところで、この選択は大きな挑戦だったが、幸運な先制点を得て、無理せず落ち着いてボールを持って良い状況になったこともあって、ベニテスの選択は吉と出た。
特にモドリッチはいつもながら素晴らしい。足元の技術はもちろん、判断も速く正確で、リスクを考えながら攻撃的なプレーができる。技術を生かして仕掛けるだけなら多くのプレーヤーができるだろうが、低い位置で奪われないよう気を配りながら攻撃を作ることは、なかなかできることではない。
その後輩であるコバチッチも、なかなかのプレー。持ち上がりはスピードがあり、モドリッチやクロースとは違う形で攻撃に貢献していた。
クロースは大きな展開で相手をいなせて、良い形でボールが動いていた。前線にイスコがいたこともあり、ボールを持てる組み合わせで、今後に期待が持てる内容となった。
アスレティックの同点ゴールは66分、ペペのタッチが大きくなったところを奪われてから。
左サイドからの速攻に対し、ペペが出たところをカルバハルが絞って対応したが、その外で待っていたサビンに正確にクロスが届いた。
ナバスもさすがにチャンスのないシュートで、開幕からの無失点は記録まで後5分というところで途切れた。
その後69分、すぐに取り返すことに成功。モドリッチが右サイドへ捌いてフリーのイスコへ。イスコはエリア内へ持ち込んで、押し込むだけのグラウンダーのクロスを供給。ベンゼマがきっちり決めて勝ち越した。
ベンゼマはこれで5ゴール。ポストの技術はさすがで2列目を生かしてくれる中、こうして自身でも点を取ってくれるのは嬉しい。
ナバスの失点が途切れたことは残念。守備陣全体が磐石というわけではないが、彼を中心に最後のところは何とかしてきた結果であり、せっかくなら新記録を作り、ナバスの名前を歴史に残して欲しかった。オフの経緯を見ていると、そんな感傷的な気持ちになってしまう。
記録は途切れたが、とらわれるものがなくなったとも言えるので、落ち着いてプレーしてくれればと思う。
この難しいスタジアムから勝ち点3を持ち帰ることができたことは、リーガを考えると大きなプラス。こうした試合で勝ちきれる強さが続くように願いたい。