レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

アンチェロッティはヘセにより多くの場を与える

エルチェ戦であまりにも僅かな出場時間のために交代出場することとなり、ベンチで不満を露にしていたヘセ。

昨シーズンのシャルケ戦での大怪我から帰って来たものの、チームの状況も良くなく、なかなか思うようにプレーができていない。

ヘセの今後について、ABCより。

11試合、281分で、2月4日のセビージャ戦でイスコのパスから挙げた1ゴール。このゴールはヘセにとってもマドリーにとっても重要(この試合の2点目)で、これによりエメリのチームは同点に追いつくためにプレッシャーをかけられることになった。ヘセが昨シーズンのCLでの深刻な負傷からアンチェロッティのチームに帰ってきて以来、これが一番の場面だった。ベルナベウは彼を愛しているが、身体的に最大限努力しなければならない。

再び決定的な仕事を出来るプレーヤーになることを目標に、ヘセは12月にコパの試合で復帰した。膝の負傷をするまで、昨シーズンの12月、1月、2月が彼のベストだった。2013年の12月、彼は最後の15分に3-2とするゴールを決め、メスタージャでのマドリーを救った。2014年の冬にはロナウドの出場停止(サンマメスでの退場による)に伴って3試合連続で先発し、ヘタフェ戦ではヘタフェの守備の鍵を開ける決定的なプレーをした。

華々しい彼のキャリアは負傷によって絶たれた。今、アンチェロッティはほとんど全ての試合で後半から出場機会を与えているが、望むような時間を得られていない。

1月と2月のはじめ、パフォーマンスの明らかな低下によってマドリーは今シーズン最悪の時期を過ごした。その危機的状況でもヘセはアンチェロッティのチームに組み込まれなかった。ヘセは身体的に最高の状態にはなく、彼の復帰には慎重さが求められており、アンチェロッティはこの大事なタイミングでチームを強化するために、別の変化を起こす必要があった。1月4日のバレンシア戦(1-2で敗戦)とコパとリーガでのアトレティコ戦でそれが起きた。

ヘセはチームの難しいタイミングの代償を払うことになった。エルチェ戦では25秒のプレーしか出来ず怒って、ベンゼマとイエロが彼をなだめた。ボールが出ず主審は交代を認められなかったのでヘセは怒ったのだった。

アンチェロッティはチームでの全体的な状況についてヘセと話し、忍耐を求めた。徐々に出場する試合と時間を与えるだろう。待つことを学ばなければならない。若きヘセは監督にこう答えた。「プレーできる調子ですよ。」それがゴールだ。

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やむを得ないことではあるが、記事中に触れられているように、本格的に復帰してきた時期が悪かった。

まがりなりにも連勝している時期であれば、もっと余裕のある起用を出来ていたかもしれない。バレンシア戦やアトレティコ戦でビハインドを追い、がっちり守る相手を前に独力で何かをしなければならず、残り時間も短い状況、中盤のパサーと替えるようなスクランブル状態での出場で、良いプレーをすることは余りにも難しい。

復帰直後はコンディションも最高とはいえなかったようで、サイドでのスピードを生かしたドリブルはできないし、昨シーズンのアトレティコ戦でディマリアのアシストからワンタッチで決めたようなパスが出るようなチーム状態ではなかった。

エルチェ戦の記事で書いたように、ヘセはベイルやロナウドベンゼマと入れ替えてサイドで使って欲しい。トーナメントで追いかける展開であればやむを得ない場面もあるだろうが、BBCを維持しながら彼もピッチに立たせることには無理がある。

昨シーズン同様ヘセとベイルがポジション争いをし、チームへの貢献を競ってくれる方が望ましい。ベイルが必ずしも万全とはいえないので、本職での出場であればポジションを奪うほどのことも期待できる。

アンチェロッティは、彼本来のプレーができる時間を与えて欲しい。ミッドウィークの試合も再開されてきたので、コンディション維持のために起用する機会はあるはずだ。

一方で、記事中でアンチェロッティが求めたと書かれているように、ヘセには忍耐も必要。

感情的になってしまうことは理解できるが、カメラが見ている状況でチームの決定に不満を持っていることを露にして得られるものは何もない。せっかく手にしている彼自身の立場を返って危うくしかねない行動だった。

昨シーズン一気に先発候補となり、ベイルを蹴落とす勢いで階段を駆け上ったことの方が普通ではないような出来事。

今は落ち着いて出場機会を待ち、焦ることなく一段ずつ階段を上っていってもらいたい。