前回掲載したロッベンインタビューは、プライベートなことからチームにおける彼の立場など、幅広い話題が含まれていて面白かった。
彼の考え方の一端がわかるインタビューだったと思う。
そのインタビューの中から、彼の発言を取り上げて、少し考えてみたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インタビューより・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・でも今のところ試合に出るのは大変ですよね。チームは好調で、ロビーニョが左サイドのスタートメンバーです。右サイドでのプレーを試すことは考えませんか?
確かにそれは解決法かもしれないね。今のところ、チームはサイドプレイヤーを一人だけ使っていて、それがロビーニョなわけだけど、いつかまた二人のサイドプレイヤーを使うことはあると思うんだ。
チェルシーでは自由にサイドを変えられたから、シュスターができると判断して、試合中にロビーニョとポジションを替えれば、右でもプレーできる。
それは良いシステムだとは思うけど、うまくいっているし、一番重要な勝利という結果を出しているから、間違いなく今のシステムが一番だよ。
僕にとっては適応する時間が必要になるけど、今のやり方を続けていくことが必要なんだ。
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2人のサイドアタッカーを配置するには中盤を4人とする形が一般的だろうが、これまで言われているとおり、ロビーニョとロッベンを中盤と考えて4枚配置すると攻守のバランスを欠くことになるだろう。
いくらロビーニョが守備もするようになったとはいっても、やはり苦しい。
となると現在の3トップの左右に配置するのが、ロビーニョ・ロッベン併用法としては妥当だろう。
とはいえ、怪我などの非常時を除いて、短期的に、ラウールがロッベンに切り替わる可能性は極めて低い。少なくとも今シーズンは、まずないだろう。
数シーズン先まで現在の布陣が継続されることが条件ではあるけれど、
自然に考えれば、ラウールがロッベンに切り替わるときまで、ロッベンがベンチだったり、スタートだったりという状況になるだろうし、悪くすれば現在と変わらない位置づけにとどまるだろう。
ロッベンがその状況に耐えられるのか、というと、少し無理があるのではないだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インタビューより・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
チェルシーにいた頃のロッベンに戻るには何が必要なのでしょう?
本当のところ、僕にもわからないよ。もちろん、時間が必要だし、もっともっとプレーすることが必要なのはわかってる。それが以前のベストパフォーマンスに戻るためのただ一つの道だからね。そんなにすぐには変えられないよ。
良いプレーを取り戻すために、一度プレーから離れてみる方がいい選手と、いくつか良いプレーを続けていく方がいい選手がいるけど、僕は自分を後者だと思う。
不運な怪我があったけど、今は自分の可能性を信じているよ。まだ完全なレベルではないけれど、一週間で変えられるさ。
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この受け答えにもあるように、彼は継続的に長い時間プレーできることを目標としている。
彼のようなレベルの選手が、怪我でもないのに控えでいることに満足できないのも当然だろう。
だとすると、キャプテンでもあるラウールが引退近くなるまで、彼が満足できるような状況は訪れないということになってしまう。
それがいつなのかは誰にもわからないことだから、もしかすると来シーズンラウールが思うように得点をあげられず、チームが変化を求めるかもしれないし、35,6歳になるまでコンスタントに活躍するかもしれない。
その、いつかわからないタイミングまでロッベンを待たせられるのか、というとやはり厳しいと思う。
出場時間を求めてローマへ行くことは考えなかった、と言うロッベンだが、慢性的に続いていた怪我が治って、マドリーでの立場が好転する可能性に賭けているのだと想像する。
体調的に問題ない状態にあるうちに、ロッベンにとっての状況が好転していかないと、現状を打破していくことは難しいだろう。
今後のマドリーでの将来があるかないかは、これから怪我をせずに少しずつ出場時間を増やし、そこで結果を残せるかどうかにかかっている。
しかも、あまり時間はない。
彼自身の選手としての満足度の問題もあるし、これからも怪我がちで出場時間が確保できなければチームとしても問題を解決する必要に迫られる。
あまり悠長に構えてはいられないだろう。