テレビでは次の日の放送。もはや珍しいことではないが。(「中村選手出場”予定”試合」とは誰が予定しているものなのか?)
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
FW:ベンゼマ
61分:マルセロ→グティ、72分:ラス→グラネロ、77分:ベンゼマ→ラウール
イグアインの代役はベンゼマ。他は変更なしだが、4-2-3-1。
ベンゼマ用、といった形。
■アスレティックの先発メンバー
GK:イライソス
DF:イラオラ、サンホセ、アモレビエタ、コイキリ
FW:トケーロ、ジョレンテ、ジェステ
64分:オルバイス→スサエタ、74分:ジェステ→ダビド・ロペス、84分:トケーロ→デ・マルコス
4-3-3のアスレティック。期待のムニアインはベンチ。ハビ・マルティネスは先発。スサエタもいて、若い良い選手がたくさん。
■薄いサイド攻撃
開始早々、グルペギ、トケーロ、トケーロとシュートを撃たれ、最後はコーナーからジョレンテに頭で押し込まれて先制を許す。
ホームの勢いを得て一気呵成に来たアスレティックの流れを押し返すことができないままの失点。
アウェイではたまにやってしまうこういう失点だが、まだ時間はあると思ってプレーできるか、バタバタしてしまうかでその後の攻めの雰囲気が変わってくる。
この試合では、シャビ・アロンソの位置からサイドへ直接パスが通ることが多かったように思う。
比較的長めのパスでサイドに展開できた時に、押し上げを待てずに攻めてしまうプレーが目に付いた。
前半は右サイドのロナウドがよくボールを持ったのだが、セルヒオ・ラモスがフォローにしっかり入る前に仕掛けて失敗していた。ラスとセルヒオ・ラモスが、手数を踏まずにロナウドにボールが収まる状況に間に合っていなかったという言い方もできる。
そのため、サイドで厚い攻撃というわけにはいかず、アスレティックがしっかり跳ね返していた。アスレティックの3トップの両ウイングはしっかり帰ってくるし、中盤もサイドにうまく寄せて数的優位を作れていた。
そのうちに組み立ての段階でパスミスをするようになり、雰囲気を自分たちで悪くしてしまったような印象だった。
それよりひどかったのが左サイド。
マルセロは中途半端な位置にいることが多く、ベンゼマを助けられなかった。アルベロアがどんどん上がってくるわけではないので、ここはマルセロに助けてもらわなければならないが・・・
カカの存在感が希薄で、サイドに助けにいくのも遅く、かといって中央で受ける回数も少ないままの前半だった。
マドリーのサイド攻撃は、現状ではサイドからクロスをどんどんあげようというコンセプトではない。あくまで、開いたフォワードを起点としてそこから中へ攻めていくようなイメージ。
カカが中央でやる仕事ははっきりしているのだが、それができなかった。(そこに至る回数も少なかったのだが)
■グティの役割は成功・・・でも押し込みっぱなし
後半に入ってのマドリーの解決策は、ボールの出しどころを増やすこと。
サイドでのヘルプも仕掛けもイマイチだったマルセロに替えてグティ。ファン・デル・ファールト的プレーを期待しての投入。
カカとファン・デル・ファールトの共存は、後者が組み立てを主に請け負って前者を楽にすることで可能になる。
ファン・デル・ファールトが組み立てて、相手もある程度引き受けることでカカがアタッカーとして機能できるということ。
グティは、ファン・デル・ファールトより狙うパスが多いが、それでも多少は成功。カカは前半よりずっと良くなった。
相手を完全に押し込んでしまったので、ラスを下げグラネロに。
状況的には完全にマドリーがボールを支配。アスレティック陣内でプレーが長く続いていた。
そういう時に攻撃的な選手をつぎ込むのは良いが、それより、ちょっとラインを下げるなどしてスペースを作る工夫がほしかった。
ただでさえスペースが狭いのに、アスレティックは4-5-1のようにジョレンテを残して下がってしまった。
これでは息苦しい。
最後はラウールを投入するも、得点は奪えず。前半の失点が響いて0-1のまま負け。
■最後に
イライソスは良かった。
けれど、マドリーの攻撃に工夫がなかったのも確か。焦りもあったのだろうが、スペースがないのに無理に攻めを急いだ感じがした。
アスレティックを引き出しておいて、4-3の間を空けさせて攻めるくらいの余裕が攻撃にはあると思うのだが、サン・マメスの雰囲気がそれを許さなかったと言えるかもしれない。
カカをもっと彼らしくプレーさせるのに、工夫が必要かもしれない。
次節でリーガは前半戦を終える。
第19節はホームにマラガを迎える。
※コメントの返信が遅くなってごめんなさい。明日お返事します。