勝てば前半戦ホーム全勝という試合。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
46分:ガライ→マルセロ、68分:グティ→グラネロ、79分:カカ→ラウール
システムは4-2-2-2。グティが入って3-1の中盤を変更。グティをサイドに開き気味に置くよりは、潔く中央に配置ししたかったのだろう。
■マラガの先発メンバー
GK:ムヌア
DF:ヘスス・ガメス、イバン・ゴンサレス、ウェリントン、ムティリガ
MF:トリビオ、フェルナンド;ハビ・ロペス、ベン・アシュール、ドゥダ
FW:カイセド
55分:ハビ・ロペス→フォレスティエリ、63分:カイセド→ファンミ、74分:ムティリガ→ポルティージョ
今シーズンアウェイで勝てていないマラガ。
ここまで3勝8敗8分と、勝ちが少ない。
■とにかく中央へ
マドリーの4-2-2-2の中盤は寸胴な形。
カカもグティもサイドに開くよりは中央で、ピボーテからボールを引き出す。
その代わり、2トップがサイドに開く約束は4-3-1-2と同じように維持されている。
完全に固定されているわけではなく、ベンゼマが右に行き、ロナウドが左に動くこともあるが、ベンゼマの特性上、左に置く方が良い。
左サイドでボールを受けると前に仕掛ける姿勢を出せるのだが、右サイドだと後ろへのパスコースを見がち。
もっと前にベクトルを向けると、相手もやりづらいのだが、突っかけるそぶりもないとわかりやすくなってしまう。
さて、今節のマドリーは、組み立て段階でのパスのスピードがとても遅かった。マラガの出足が良かったこともあるが、パシッと通してほしいところで、どろんとしたパスが出ることがよくあり、全体として遅くなるか、相手に引っかけられるかしていた印象が強い。
サイドバックとフォワードでサイドを攻めるけれど、中盤の構成上中央で何とかしようとすることがはっきりしていたので、マラガとしては狙いが絞りやすく、しかもパスに足を出しやすかった。
中央に人数をかけるマドリーは、狭いスペースで攻めなければならなかった。が、相手の守備が整う前に攻めれば話は別。
積極的にプレスに行くことはなかったが、ボールを持ったら早めにアタッキングサードでプレーするようになっていき、これが功を奏する。
36分、グティから斜めに動いたベンゼマ、前に動いていたカカと繋がり、最後はロナウドへ低いクロス。しっかり合わせて先制。
2点目もグティから。38分、前線のロナウドへパスを通し、これをうまくミドルレンジから決めて2-0。
グティのパス能力が光った。ベンゼマへ出すような動きから、目標をさっと変えてロナウドへ。2点ともグティからで、良い仕事をした。
マラガは序盤のチャンスが得点にならず、守備も一瞬集中を欠いて失点。マラガに効果的な打開策がなく、マドリーは2点差で余裕を持って試合を進められる状況になった。
■試合はしりすぼみ
後半からマルセロが入り、アルベロアが右、セルヒオ・ラモスが左センターバック、マルセロが左サイドバックに。
ガライは負傷の様子。
マルセロが入って、サイド攻略がどうなるかと思っていたら、右のアルベロアも含めて無理をしなかった。
中央を崩すコンセプトは変わらないが、サイドも自重気味で、落ち着いた感じに。
マラガの守備もさすがに前半同様というわけにはいかないので、それなりにアタッキングサードで良いシーンを作れてはいたが、回数が少なかった。
そうこうしているうちに、起点として機能していたグティを下げ、ロナウドが退場してしまい、カカがラウールに替わって、勝ちを確実にするモードに。
場内からは、ファン・ニステルローイへの歌が続き、感動的ではあったが、試合としてみた場合にハイライトに欠ける後半になってしまった。
とにもかくにも、前半の2点をきっちり守って2-0のまま試合終了。
中央強行突破が、というよりはグティの先発起用がうまくはまった試合だった。
■リアソールだが・・・
ガライは左足のハムストリングの過剰負荷とのこと。
公式発表には、離脱期間が書かれていないが、強く痛めた感じで前半を終えたわけではなかったので、長期の離脱とはならなさそう。
次節はリアソールでのデポルティーボ戦だが、ガライが微妙、ロナウドが出場停止(予定:クラブが判定の見直しを申し出るかもしれない)と、すでにフラグが立っている気がしてならない。
が、ジンクスを破る勝利を期待したい。