レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第20節 vデポルティーボ

現地時間で土曜日の試合は見やすい。生放送があればもっと見やすいのに。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロアアルビオルセルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:シャビ・アロンソ、グラネロ、カカ、グティ

FW:ラウール、ベンゼマ

79分:ラウール→ドレンテ

ラウールが久々の先発。カンテラーノスではなく、トップチームの選手を使おうと思ったらこうするしかない、という布陣。

デポルティーボの先発メンバー

GK:アランスビア

DF:ラウレ、コロット、ロポ、マヌエル・パブロ

MF:アントニオ・トマス、ジュカ;フアン・ロドリゲス、バレロン、パブロ・アルバレス

FW:アドリアン

55分:バレロン→イバン・ペレス、75分:パブロ・アルバレス→リキ、84分:ジュカ→ボディポ

デポルティーボも負傷者が多い。

イライソスと交錯して足が恐ろしい方向に曲がってしまっていたフィリペ・ルイスは骨折と脱臼で数カ月の離脱だし、グアルダードもいない。

サイドの迫力はちょっと落ちる印象。

■右サイドのアルベロアが躍動

マドリーの中盤の役割分担としては、シャビ・アロンソが底から捌き、グティは攻撃を始める時の仕掛けのパス、グラネロは右より、カカは左よりのポジションで仕掛ける、という感じ。

カカはだんだん好きなように場所を替えていったので、グラネロはそれに合わせて中央や左サイドにも進出。

こういう入れ替わり方をしていても、グティがいて、カカが仕掛けやすい左サイドの攻撃が多い前半だった。

ベンゼマも左が好きなので、マドリーの攻撃は左から始まっていた。

が、そこから右へ展開できていたのが、前半マドリーがデポルティーボを押し込んでボールを回せた要因だろう。

左、左と人を寄せておいて、右のアルベロアへ一気にサイドチェンジすると、広大なスペースができる。そこにグラネロが絡む形。広いスペースで2対2をよく作れていた。

左に人数をかけなければ、何回かに1回くらいはカカやベンゼマの個人能力で何とかされそうだし、かといって人を寄せると大きなサイドチェンジ、ということで、デポルティーボの守備は大変だった。

また、アルベロアの上がるタイミング、デコイとしてもさぼらず走れる意識の高さ、クロスの良さが右サイドで際立っていた。

デポルティーボは、ボールを取ったら左へ。

人が多い右サイド(マドリー左サイド)を繋いでボールを運ぶのは大変なので、スペースがある左への展開が多い。

マルセロのサイドで回されるのは嫌だったが、それは回避。でも、フアン・ロドリゲスはクロスをしっかりファーへ蹴りこんでいた。いずれにしてもマルセロを狙うことには変わりなし。

そのデポルティーボに対するマドリーの守備だが、ラウールが追いかけるのに中盤より後ろがちゃんと付いてきていた。

押し込んでいたせいもあるが、前線が追いかけることで苦しいパスを出させて囲むことが前半はしっかりできていた。

高い位置にいたバレロンに良い形でボールを収めさせなかったことも良かった。ここに入ると何をされるかわからない。

得点は試合の進め方とは関係なく生まれることがある。12分、グティのクロス→クリア→アルビオルが頭でゴール前へ→ラウレがクリア失敗→ファーサイドに入ったグラネロが頭で決めて1-0。

4回もヘディングが続いたゴールだったが、ラウレのクリアミスがデポルティーボにとっては痛かった。

2点目はカウンター。するするっとカカが持ち上がって、ゴール前のグティへ、。グティはキーパーを引きつけてヒール。走りこんだベンゼマが流し込んで2-0。

あの場面でパスを選択するのがグティベンゼマは良く追いついた。

相手を押し込むポゼッションと、カウンター。うまく試合を支配して、前半は2-0で終了。

■ラウールの中盤化

後半、デポルティーボはジュカ、アントニオ・トマスのところからサイドへボールが出るようになった。

前半は押し込んで守備ができていたので良かったが、単純に中盤同士でやりあうと、守備では心もとないのは確か。デポルティーボは前にボールが運べるようになり、アタッキングサードへ侵入する回数も前半とは比べ物にならないほど増えてきた。

そこで次第にラウールの中盤化が始まった。

ラウールが中盤に下がり、カカがトップの位置に動くことで、中盤の運動量を上げ、カウンターの脅威を相手に与える一挙両得を狙う変化。

ボールが運べなくなった時にラウールが加わることで人数を増やすこともできる。2点取っているので、急ぐ必要はない。が、繋ごうとして失敗するのは怖いから、人数をかけてパスコースを確保した。

マドリーにとって救いだったのはバレロンの交代。

デポルティーボの攻撃が形になりだしていたころに、ゴール前で最後のパスを出せる選手がいなくなったのはありがたかった。

マドリーはゆっくりとボールを回す。

無理に攻めない。ボールロストを避けて、どんどんパスを繋ぐことがメイン。時間をかけて攻め筋を探していた。

こうなると、カンテラーノスが出るのかが気になるところだったが、ペジェグリーニはなかなか交代枠を使わず。

リアソールで2点差はまだ安全圏ではない、という気持ちだったのだろうか。

引っ張ってドレンテが出てきたのが79分。

ラウールを下げて、ドレンテを左サイドへ。あまりドレンテの使いどころがない状況になってしまっていたが・・・

のんびりと逃げ切れるかなと思っていたら、86分にPK。マルセロが低い位置で奪われ、早い仕掛け。セルヒオ・ラモスがリキを倒してしまった。

ここまでわりと普通だったのに、最後にやってしまったマルセロ。

PKはリキが決めて2-1。やはりわからないリアソール

ただ今日は同点にはさせなかった。

右サイドでアルベロアが良いところへ走りこみ、えぐってベンゼマへ。ベンゼマがダイレクトで決めて3-1。これで勝負あり。

グティのガッツポーズが呪いから解放されたことを象徴していた。

最後にモスケラが準備していたが、ボールは出ないまま試合終了。

アルベロアの日

18年ぶりにリアソールで勝利。これで呪いも過去のものになり、普通のスタジアムに戻ってくれればありがたい。

今日は右サイドバックだったアルベロアの働きが目立った。

攻守に良いところで顔を出していたし、最後はアシストまでついた。左でもできるが、右が本職というところを見せてくれた。

今日の右サイド攻撃は、アルベロアなしでは語れないだろう。

そして、よく走ったアルベロアをちゃんと使った中盤も良い仕事をした。

ベンゼマの2得点も大きい。

カウンターに参加する、良いところにいる、というポジショニングの良さが出た。少しずつ得点を積み重ねていってほしい。

久々の先発だったラウールは、ゴール前で惜しいシーンがあった。入っていればさらに良かったのだが、今日はとにかく後半中盤での働きに感謝。怪しくなる試合展開の中で、チームを救った。

前線で生き生きとカウンターを仕掛けられるようになったカカも同様。

とにかく、良い試合でリアソール攻略できたことを祝いたい。

■次節は・・・

次節はエスパニョールとサンチャゴ・ベルナベウで対戦。

ガライ、ラスあたりは、軽傷なので、確実に復帰できるだろう。CLも近付いており、無理はできないが、今節よりは余裕ある選手層になるだろう。