レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第1節 vマジョルカ

いよいよリーガ開幕。眠れない週末が今年もスタート。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロアカルバーリョセルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:ラス、シャビ・アロンソ;ディマリア、カナレス、ロナウド

FW:イグアイン

62分:ディマリア→ベンゼマ、カナレス→エジル、73分:アルベロアケディラ

プレシーズンから主に使っていた4-2-3-1。怪我人が多い最終ラインでは、アルベロア右、マルセロが左となった。

マジョルカの先発メンバー

GK:アワテ

DF:センドロス、ヌネス、ルベン、アジョセ

MF:マルティ;ウンスエ、デ・グスマン、カストロ

FW:セルジ、ビクトル

49分:セルジ→カベナギ、65分:ビクトル→ペレイラ、76分:カストロ→ピナ

財政難のため、EL出場権をはく奪されたマジョルカ。アドゥリスなど、主なメンバーも失ったが、チームとしてまとまっている感はある。

■なぜ?ディマリア右起用の怪

マドリーの攻撃的中盤はディマリア、カナレス、ロナウド

戦前から先発を明言していたカナレスが中央に入り、左にロナウドが入るのは納得。ディマリアの右サイドでの起用だけが説明がつかない。

プレシーズンマッチの時点で、右サイドで良いプレーを見せていたのはペドロ・レオンの方だったので、相対的に見て、ディマリアの方が先発することに?だし、右に動いた時のディマリアのプレーを絶対評価するとしても、先発起用に説得力を持たせるだけのものは何もなかった。

実際、右サイドでディマリアは何もできなかった。仕掛けることはおろか、ボールを多く受けることもできないありさま。プレシーズンで見えたことが本番で証明される結果になってしまった。

プレシーズンマッチでのプレーを見て、右サイドにペドロ・レオンではなくディマリアとモウリーニョが判断したとは思えない。それほどに出来に違いがあった。

だから、開幕戦のメンバーについては、フロントからの口出しがあったのではないかなと考えている。今オフの獲得選手の中では目玉と言って良いディマリアを最初からベンチに置いておくことをフロントが許さなかったのではなかろうか。

そういう疑いを持たざるを得ないほど、プレシーズンの結果が反映されていない、おかしな起用だった。

これではっきりしたことは、ディマリアが中へ切り込むことを好まない選手だということ。同じ左利きのウイングのロッベンは中へ中へ入っていくのが得意だったが、ディマリアは利き足のサイドでクロスを上げる方が好きなのだろう。

であれば、右サイドにロナウドを置いて、ファーから飛び込むことを狙うことを考えた方が良い。今のプレーで右サイドにディマリアを置いても、攻撃の起点となることは全く期待できない。

■誰が周りを生かすのか

そんなわけで、マドリーの攻撃はロナウドからがほとんどになった。

だが、速攻では個人技とスピードで可能性を見せるものの、相手を押し込んでの攻撃では多くチャンスを作ることはできなかった。その原因は、周りに使われ、サイドの仕事をする選手が揃っていたこと。

右サイドで消えたディマリアは別として、イグアインロナウドもカナレスも、周りを生かすのではなく、周りから生かされる選手だ。カナレスにはパスの期待もあるが、2列目から飛び出してゴールに絡むようなスタイルだし、イグアインロナウドはゴールを狙うことが仕事のほとんどを占めている。

周りを使うことが上手い選手が1人入れば随分違ってくるだろうとは思う。その意味で、途中出場でなかなか良いパスを出していたエジルは、このチームでは期待をかけたい選手になる。(ファン・デル・ファールトが移籍してしまった今となっては尚のこと)

これでは、各々が仕掛けるだけになりがちで、チームとして崩すような形にはなかなかならない。

特に、まだ互いのプレーもしっかりとは把握できていない開幕直後では、個人での突破から何とかするほかない状況になってしまうのは明らか。

しかも、スペースを作る動きもないとくれば、攻撃が停滞するのは当然の帰結。

だから、誰を入れても、終盤になって撃ち合うまでチャンスを作れなかった。意図的に撃ち合ってスペースを空けさせれば、もっとチャンスを作れるし得点は増えるだろうけれど、モウリーニョがそういうやり方をするかどうか。

■プレスを覚えよう

もう1つ、まだまだこれからなのは、前線からの守備だろう。

相手の守備陣形が整う前にショートカウンターで得点を狙うのがモウリーニョの本筋だと思うが、そのためにはできるだけ高い位置でボールを奪えなければならない。

そのためには連動して相手を追い込む必要があるが、その連動がこの段階では期待できない。

それなりに追いかけてはいたし、中盤で奪いたい感じはあったけれど、それが実現して良い形になることはなかった。前線から追って、中盤も人数をかけて、ディフェンスラインを上げてコンパクトにする、ということがオートマチックに出来ないと、良いプレスにはならない。

モウリーニョはそのあたりをまずは指導しているだろうから、徐々に改善されるとは思うが、攻撃大好きな選手たちをどれだけまとめられるかにかかってくる。

ただ、これができないといつまでも遅攻で苦労することになってしまうので、出来るだけ早くやり方を確立してもらいたい。

■1週お休み

今週末は代表の試合があるため、リーガはお休み。代表に招集されている選手は各国のチームに合流している。

次節は9月11日、オサスナとホームで対戦する。