ミラン戦の前に週末のリーガから。
■両チームの先発メンバー
・マドリーの交代 68分:ディマリア→ペドロ・レオン、72分:イグアイン→ベンゼマ、80分:エジル→カナレス
・マラガの交代 51分:エドゥ・ラモス→ルケ、67分:フェルナンド→サンドロ・シルバ、77分:アポーニョ→ポルティージョ
マドリーは2トップに変更。昨シーズンのような形だが、ディマリアがサイドに開く分だけ、ちょっと違う。
マラガは大金を出せるオーナーがやってきて、上を目指している途中。エドゥ・ラモス、ロンドン、クインシーという若くて身体能力に優れた3トップを形成し、攻撃的に臨んでいる。
■システム変更
マドリーは2トップの下にエジル。4-3-1-2が近いが、ディマリアがサイドに開く選手で、ケディラは開かない選手であるから、実際のマッチアップは下の図に近い。
これまでは基本的には両サイドでプレーしていたロナウドとディマリアが同じ左サイドでプレーする。右サイドバックを上げず、攻撃が得意なマルセロを上げさせることは継続しているため、左に偏った形となっている。
マラガはエドゥ・ラモスが下がって人数を確保したが、問題だったのは、普段ならサイドから中へ入ってくるロナウドがいつまでも中央に居座り、逆にイグアインがよく右へ動いていくことに対応できなかったこと。
ロナウドはバイタルエリアで楽にボールを受け、しかもそのまま前を向けることもあった。これで守りきるのは難しい。
先制点はそのロナウドから。
ディマリアが左へ開いたロナウドへ、ロナウドはファーへ動いたイグアインへ良いボールを送り、イグアインは角度のないところからうまく決めた。
21番のディマリアが3人引きつけ、同じサイドのロナウドをフリーにしている点に注目したい。
そして、先日まではこの位置で効果的なプレーを出来ていなかったロナウドが、シンプルにイグアインを狙ったことも大事。
無理に仕掛けて厳しいシュートか、時間をかけた結果、バックパスしかない状況になるかしかなかった頃より、だいぶ余裕が出てきたと思われる。
44分には、バックパスを受けたウェリントンがコントロールミスしたところにプレスをかけに行っていたエジルがボールを奪い、そのままゴールへ。取り返しに行ったウェリントンをかわして出したパスをフリーのロナウドが問題なく決めて2-0とした。
しっかりとプレッシャーをかけている今シーズンのマドリーの良さが出た形といえる。
49分にエドゥ・ラモスがエジルを倒して得たPKをロナウドが決めて勝負あり。
そのあと、モウリーニョが言うように、コーナーから残念な失点を喫するものの、イグアインがダメ押しして4-1で試合終了。
この4点目は、ロナウドが4人引きつけて、並走していたイグアインに短いパスを送った。近い位置でプレーしたことによる得点といえる。
■首位浮上
マラガの3トップ、特に攻撃に専念できたクインシー、ロンドンは、身体能力を生かして裏を狙い、可能性を感じさせたが、マドリーはよく戻って対応。危なかったのは2回ほどで、全体としてみればマドリーは危なげなく守っていた。
マドリーのシステム変更は成功し、マラガの中盤の守りのまずさもあって、良い形で攻めることができていた。
2トップが2点ずつと、前節に続いて大量得点による勝利を挙げた。
ビジャレアルが引き分けたことにより、首位に浮上。次節はラシンと対戦する。