レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第18節 vグラナダ

週末のグラナダ戦を振り返る。2012年のリーガ初戦だが、コパデルレイでのマラガ戦では酷かった。とりこぼしが怖いリーガではどうか、という試合。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:ラス、バラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:ケディラシャビ・アロンソベンゼマエジルロナウド

FW:イグアイン

53分:ベンゼマカジェホン、67分:エジル→カカ、82分:イグアインアルティントップ

ベンゼマイグアインを併用。アルベロアが招集されなかったため、右サイドバックはラス。

グラナダの先発メンバー

GK:ロベルト

DF:ヌジョム、イニゴ・ロペス、ディアカテ、シケイラ

MF:イェブダ、ミケル・リコ;ウチェ、カルロス・マルティンス、ダニ・ベニテス

FW:イガロ

62分:イェブダ→フラン・リコ、66分:イガロ→ヘイホ、77分:カルロス・マルティンスアベル

得点は前節終了時で10点。2試合で1点に近いペースで、これは厳しい。一方、失点はわずか16。スター選手がいない中、バルセロナ、マドリー、バレンシアに次ぐ数字を残している。

守備の構築がしっかりしているのと、各選手が持ち場でしっかり頑張っていることの証拠だろう。

■攻めで手詰まり、守りで緩い

グラナダは、特別なマドリー対策があったというよりは、自分たちのやり方を精一杯とイメージだっただろう。

守備面では、マドリーのパスの出所であるシャビ・アロンソフォワードがついて回るような感じはなく、はっきりとリトリートしてしまう形が見られた。よってシャビ・アロンソには、いつもというわけにはいかなかったが、時間は与えられていた。

また、攻撃面では、マドリーのプレスがあっても、ロベルトも含めて繋ごうという意思は感じた。狭いサイドに寄せられたら、キーパーも使って逆サイドへ、というような形で、プレスをうまくいなす場面があった。

といった状況の相手に対してマドリーがまたも悪かったのは、組み立て段階でのパス精度の悪さと、守備の甘さ。

パスについては、縦パスが引っかかるというレベルではなく、単純な横パスがずれたり、相手へのプレゼントになったりというもの。信頼できるはずのシャビ・アロンソからして、ショートパスがずれまくるという有様で、リズム良くボールを運ぶというプレーからは程遠かった。

守備の甘さは、プレスがかわされたことよりも局面での個々のプレー。

厳しく寄せる選手はほとんど見られず、ゴール前でさえ緩いディフェンスでグラナダの攻撃陣に余裕を持たせてしまった。

一時同点に追いつかれた場面でのマルセロ対ウチェは、マルセロが簡単に縦に突破され、中もグラナダの選手が多い状況。マルセロの守備の雑さは今に始まったことではないが、中の戻りが悪い、スペースが空いているという問題は、最近ちらほらあるように思う。

攻守ともに出来が悪く、マラガ戦の前半とさして変わらない試合展開だったにも拘らず、前半リードできたのは前線の個人の力によるところが大きかった。数度のひらめきをゴールに結び付けてしまえるのは、値段の高い選手だからこそ。

フリーランがほとんどないため、アタッキングサードでの手詰まり感はありありと出ており、前の4人がポジションを替えても縦にボールが入る回数は滅多になく、裏を狙う動きは全くなかった。

ロナウドエジルのワンツーが決まって先制、セルヒオ・ラモスがコーナーをヘッドで決めて勝ち越し、後半はイグアインベンゼマロナウドと決めたが、試合全体の雰囲気はいいものではなかった。

5-1で大勝というほどのものではなく、2点目のセットプレー、3点目、4点目の個人技が試合をほとんど決定的にしたとしか言いようのない、

得るものの少ない90分だった。

■出来が悪い重要な選手をどう扱うか

パスミスを連発したシャビ・アロンソ、先制点に絡み、5点目を決めたものの、総じてプレーが悪かったロナウドは、それでもフル出場。

チームの中で、ある程度の序列、監督なりの選択の順番というものはどこにでもあるだろうが、出来が悪くても90分プレーする状況は健康的とはいえないだろう。

まず、控え選手のモチベーションの問題は明らかにあるだろう。

また、フル出場した選手の側も、精神的な整理をつけづらくなる危険がある。

今この話題の渦中にいるロナウドについて言うと、本人はとにかく出たいと思っているだろうが、すっきり下げてしまった方が整理しやすい場面もある。

そのために監督と一時的な対立は起こるかもしれないが、そうしたことも含めて、不調時の選手管理を適切に行えるのが良いチーム管理のあり方だ。

重要な選手だから何があっても残すというやり方は、選手への信頼を示せる半面、放任になりがちだし、マドリー生え抜きではないロナウドに対してそれで問題ないかというと、現状を見る限り、今と違うやり方を取るべきだと感じる。

シャビ・アロンソについても同様だ。彼のパスは欠くことが出来ないが、不調ならどうにもならない。

23人の選手を手元においているのは単なる数あわせではなく、こういう時のためのはずだ。

■次はマジョルカ

今週末のリーガはマジョルカとアウェイで対戦。厳しい日程が続くが、多くの選手の頑張りで乗り切ってもらいたい。