第1節。期待と不安が入り混じるものだが、今朝は不安がばっちり的中する試合となった。
■マドリーの先発メンバー
FW:イグアイン
46分:ペペ→アルビオル、61分:ラス→ベンゼマ、71分:ディマリア→カジェホン
ラスが先発。これについては後述。その他、昨シーズンの基本メンバーからはマルセロとベンゼマがはずれ、コエントラン、イグアインが先発した。
■バレンシアの先発メンバー
GK:ジエゴ・アウベス
DF:ジョアン・ペレイラ、リカルド・コスタ、ビクトル・ルイス、マテュー
MF:ガゴ、ティノ・コスタ;フェグーリ、ジョナス、グアルダード
FW:ソルダード
66分:グアルダード→ピアッティ、71分:ソルダード→パレホ、82分:フェグーリ→ネルソン・バルデス
”マドリーとバルセロナに次ぐ”とはもう言われたくないであろうバレンシア。マドリーから移籍したガゴは早速先発し、ベルナベウに帰ってきた。
■ラスは残留するだろう
まずはラスについて。
移籍しそうだったラスだが、この先発でほぼ間違いなく残留と見ていいだろう。
モウリーニョは、ラスのコンディションの良さを先発起用の理由に挙げていたが、それ以上に、リーグ戦でも起用することを示す意図が大きかったように思う。
ラスが中盤で起用されるとしたら、期待するのはケディラに近い役割だろう。
ボールを奪う能力の高さは既に証明されているが、課題はそのボールを持った後の対応。ここで”余計に”こねるようなことをせず、シンプルなプレーを出来れば、昨シーズンとはだいぶ違った立場になることもできる。
■良さも悪さも継続している
マドリーにとって良かったのは、前半の速い攻撃が今シーズンも機能しそうだということ。
ディマリアが良くなってくれば、高い位置での守備はもっとましになるだろうし、ロナウドはまだまだこれからというところ。
継続してきた良さは、前半にきっちり出ていた。あとはコンディションが整ってくれば。
そんな中で、ペペが負傷してしまったことは痛手。
大きな問題ではないようだが、頭の負傷ということで、大事を取ってピッチを少し離れる可能性がある。右サイドバックがアルベロアしかいない中、センターバックも1人欠く状況が長く続くようなら厳しくなる。
一方で、招集リスト記事で上積みがない不安と書いたように、同点となった後、後半押しながら打開できなかったのは、昨シーズンから、というよりも、このところずっと続いているマドリーの弱点。
ラスを下げてベンゼマをいれ、4トップにしようが、そこへ効率的にボールを供給できないならできることは限られる。
4トップの面々も、自分が降りて黒子になろうとは相変わらずしない。
チャンスが多くあったことは事実だが、前線の能力に任せたものも多い。効率的にアタッキングサードにボールを運び、前線の高い能力を生かせるようになるには、現状のままでは非常に厳しい。
何しろ、昨シーズンからこの問題は何度も現れているのだ。それでも解決できないのだから。
シャビ・アロンソでは解決できないこの長年の課題を処理しうるのがモドリッチのような選手なのだが、獲得交渉はいまだ決着していない。
前線の選手が積極的にボール運びに参加するような変化が見られないならば、外部からの選手獲得に期待するしかないのだが、いつになるのか、そもそも彼のような選手と契約できるのか、未だ目処が立っていない。
それは、今シーズンもこの試合のような課題を抱えたままシーズンを戦っていくことと同じだ。何とかしてこの8月中に解決してしまいたい。
現時点で、モドリッチの確定報道はない。
この試合の後半を繰り返さないことは、マドリーがより良くなる非常に大きなステップとなるだけに、せっかくここまで粘った交渉を成功させることが望まれる。
■第2節とスーペルコパ
次節はヘタフェとアウェイで対戦。落ち着いて、初勝利を目指したい。
また、ミッドウィークにはバルセロナとのスーペルコパがある。勿論、重要なタイトルではないが、初戦を引き分け、ミッドウィークにバルセロナに良い結果が出ないとなると、モチベーションが心配。
初戦で酷くダメージを受けず、良い薬程度に効いてくれれば。