レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第11節 vレバンテ

ものすごい豪雨の中の試合。いたるところに、というより水溜りの中での試合と言ったほうがいいだろう。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、コエントラン

MF:シャビ・アロンソエッシェンカジェホンエジル、ディマリア

FW:ロナウド

46分:ロナウドアルビオル、70分:アルベロア→カカ、83分:エジル→モラタ

コエントランが復帰。いきなりの先発起用となった。メンバーは戦前の報道どおり。

■レバンテの先発メンバー

GK:ムヌア

DFペドロ・ロペス、バジェステロス、ダビド・ナバーロファンフラン

MF:イボーラ、ディオプ;エル・ザール、バルケロ、ファンル

FW:マルティンス

55分:エル・ザールアンヘル、86分:バルケロ→ミチェル、ディオプ→ルベン・ガルシア

昨シーズン強烈なインパクトを残したコネはウィガンへ移籍。そこへ入ってきたマルティンスがまた上手くはまっている様子。

前線の補強が成功している。

■とにかく先制

最初に書いたようにものすごい雨量の中での試合となり、グラウンダーのボールはほとんど止まってしまう状態で90分戦うことになった。

パスも止まるし、ドリブルでけりだしたボールも水しぶきを上げてストップして置いてきてしまう状況。

だから、戦術的にどうこうということは、この試合では全く関係なし。

シャビ・アロンソのところからロングボールとか、サイドの突破とかといったことは、思うとおりに行くことなどなかった。

特に、画面手前側のピッチは湖のようになっているようで、ディマリアは相当苦労していた。

ボールの動きが予想できないから、シンプルなプレーに徹するほかなく、普段なら繋ぎたいようなボールでも、簡単にクリアする場面が多くあった。

この判断が統一してできていたことは良かった。特にゴールに近いエリアで一手間かけるようなことをした回数は、ほとんどなかった。

こういう状況だったので、崩すということは期待できない。いかにエジルやディマリア、ロナウドが優れていても、ボールの動きが思うとおりにいかないとどうしようもない。

そこで鍵になるのがセットプレー。

フリーキックをペペが競り、こぼれたところをロナウドが決めた先制点は、難しいスタジアムでの試合だったからということ以上に、このコンディションだったからこそ、大きな意味があった。

ロナウドはナバーロのエルボーを左目上に受け、視界が悪い中のプレーだったが、コントロールからコースを狙う一連のプレーは素晴らしかった。

■良くない流れながらも

前半はリードできたことが全てという内容。

後半はふらついていたというロナウドに替えてアルビオルをいれ、失点せずこのままでも、という構え。

しかしながら、技術の差を無効にするような条件は、後半レバンテに味方した。

1点差ということもあり、諦めずにファイとしていたレバンテに同点ゴールが生まれたのは、62分。

直接的な原因ではないが、マドリーにとってはアルビオルが誤算だった。流れを失うような軽率なプレーが多く、リードしている落ち着きを徐々に失うきっかけを作ってしまった。

アルビオルに関して言うと、こういうプレーがあるから信用を得られない。

組み立てに参加できるようなパスの能力がないのは明らかだが、それは仕方ない。先日も見られたように、彼を完全に”無視”して、他の選手がボールを縦に入れれば良い。

しかしながら、当然ではあるけれども、一度もボールを持たずに試合を終えることなどないのだから、受けた時に最低限問題のないプレーをしてくれないと、最終ラインに彼を入れるのに躊躇してしまう。失点につながりかねない失敗をする恐れが高いようでは、安心して使うことは出来ないだろう。

マドリーは後半ボールを持ち上がることを諦め、カジェホンを前にあげた2トップに変更。危ない位置でボールを扱う時間を減らし、逆に相手にとって危ない位置にボールを入れるため、簡単に前へけりだしていた。

しかし、同点となってそんな形を継続するのも難しくなり、カカを投入。

実際のところ、ピッチコンディションが好転しない以上、彼のような選手を入れても大きく改善することはないのだが、モウリーニョにとって、攻撃的に打てる最初の手は彼しかいなかったというところだろう。

そうした理由から、悪条件でも頑張っていたエジルを下げ、モラタを入れた。エジル、カカを並べてもこの試合ならメリットは得られない。

そして、この交代が当たり。モラタは最初のボールタッチで値千金の勝ち越しゴールを決めた。

ほとんど出番のないモラタにとって、荷が重い場面での出場となったが、一発で大きな仕事をしてくれた。もしかしたら、このゴールが彼のキャリアにとって非常に大きな意味を持つことになるかもしれない。

結局このまま逃げ切りに成功し、マドリーは大きな勝ち点3を得た。

■もろもろ

嫌な流れの中、終盤に勝ち越しに成功したことは本当に意味がある。ロナウドを失いながら持ちこたえたことで、チームに自信を得たことだろう。

モラタのゴールは、カンテラに関する報道をさらに加熱させる要素となるだろう。

ただ、このゴール一つで、モラタがいきなりスターのように持ち上げられたり、マドリーのカンテラが過剰に持ち上げられたりすることは、望ましいことではない。

何事もバランスが大事だ。

さて、今週はミッドウィークの試合はなし。次節は、ベルナベウにアスレティック・ビルバオを迎える。