レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

CLグループステージ第1節 vガラタサライ

遅ればせながら、CL初戦を振り返る。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:カルバハル、ペペ、セルヒオ・ラモスアルベロア

MF:ケディラモドリッチ;ディマリア、イスコ、ロナウド

FW:ベンゼマ

15分:カシージャスディエゴ・ロペス、64分:イスコ→ベイル、72分:モドリッチ→イジャラメンディ

事前の報道通りのメンバー。ドブレピボーテモドリッチケディラという組み合わせ。

ガラタサライの先発メンバー

GK:ムスレラ

DF:エブエ、シェジュ、ヌンク、リエラ

MF:フェリペ・メロ、セントゥク・イナン、バイタル;スナイデル

FW:ドログバ、ブラク・イルマズ

46分:ドログバ→アムラバト、62分:バイタル→ブルマ、78分:ブラク・イルマズ→ブルト

大きな2トップにどれだけボールを入れられるか。CLではチャレンジャーの立場になるクラブなので、シンプルな形を徹底すれば勝ち抜けの可能性は高まる。

ビジャレアル戦に引き続き

序盤のマドリーは、リーガと同じようにボール運びに四苦八苦していた。シュートまでたどり着くのに一苦労と言った状況。

モドリッチとイスコの2人の関係はだんだん良くなってきていて、近い距離でパスを交換してボールを動かすことはできているのだが、前線がそれに合わせて動かないので下げるしかないことが多い。

イスコは守備の関係上左サイドにいることが多く、左サイドに寄ってパス交換して下げた時はセルヒオ・ラモスから右のカルバハルへ、というサイドチェンジは約束事としてある。だから、淡白に仕掛けなくなったディマリアを中心に右で作り直すことは出来るのだけれど、第一の攻め手であるモドリッチとイスコのところからもっと攻撃の形を作っていきたい。

そのためには、彼らがボールを持った時のオフザボールの動きを増やしていかなければいけない。プレシーズンで良かった試合は、それが今より出来ていたので出来ないわけではないと思うのだが、公式戦になって特に試合序盤は傍観してしまっていることが多い。

昨シーズンのように、前線が皆すぐに前に走り出して距離が遠くなるといったことはさすがにないけれど、もっと動いてパスを引き出してもらいたい。

もう1つの問題は、モドリッチと誰をドブレピボーテとして起用するか。

ケディラ、カゼミロ、負傷から復帰してきたイジャラメンディの3人が主な選択肢で、この2試合はケディラが先発している。

大きな展開や縦に鋭いパスを入れるといったことは彼には望めないので、それを織り込まなければならない。イジャラメンディは実戦の中でどういうようになるか、まだまだ分からない点も多いが、カゼミロはケディラよりはずっとパスを捌ける。この2試合続いている攻撃の停滞を改善するとしたら、ケディラよりカゼミロ、またはイジャラメンディという選択をするべき。

まずは失点を避けたいこうしたアウェイの試合で、ケディラが起用されることは理解できるし、特にドログバがいるようなチームとの対戦では高さや強さが求められるので、この試合でのケディラ先発に異議はない。ただ、少し先を見据えるならば、カゼミロやイジャラメンディに出番が増える方が良いだろう。ボールを持てるリーガならばなおさらだ。

ケディラに関して言うと、低い位置でのトラップミスでカウンターを受けた場面が一度あったので、それはなんとしても避けてもらいたい。

中盤で一番低い位置にいることが多い彼がそれをやってしまうと、他のメンバーが安心できない。最低限のつなぎは問題なくやって貰わなければ困る。

■やっぱりドログバ

ガラタサライは、イナンとスナイデルが攻撃の中心。

マドリーの守備は、序盤から高い位置でどんどんプレスにいく形ではなかったので、人数は揃っていることが多かった。ビジャレアル戦ではすかすかだった守備がCLということもあってか、それなりに安定していて、スナイデルに好きにやらせるようなことはほとんどなかった。

ガラタサライの強みは難しい時は2トップに競らせることができる点にある。この試合でも高さのある2人に入れて何かを起こそうというボールが何度も出ていた。

ブラク・イルマズもトルコで素晴らしい実績をあげているが、目に付いたのはやはりドログバ。競り合いに強く、少なくともファールは取ってくれるだろうという雰囲気があった。こうした仕事では全く衰えを感じさせない。セルヒオ・ラモス、ペペと互角以上に競っていた。

ガラタサライとしては、マドリーがうまく行っていなかった時間帯にフェリペ・メロのシュートチャンスをはじめ、いくつか先制のチャンスがあったのに決め切れなかったことが悔やまれる。

■2点差とドログバ不在で一気に

マドリーの先制点はイスコ。

抜け出しかかったがディマリアのロングボールが少し後ろに出たところ、エブエをうまくブロックしてトラップし、落ち着いて隅に決めた。

シュート技術に今更驚きはないが、こういうボールに対する体の使い方が上手いところも見せてくれた。

先制点を奪われた以上にガラタサライにとって打撃だったのはドログバの負傷だろう。

前半途中にセルヒオ・ラモスとの接触で負傷し、前半は出場したものの、後半頭から交代することとなってしまった。イルマズは確かに強さはあるものの、ドログバに比べれば落ちる。マドリーの守備陣は余裕を持って対処できるようになっていった。

ガラタサライの運動量が落ちていったことで、守備は時間が経過するごとに楽に。アムラバトが入ったことでサイドからのボールもいくつ蚊見られるようになっていったが、危ない時間帯は後半はなかった。

マドリーの2点目は守備のクリアミスから。ヘディングでクリアしたボールがディマリアに渡り、ディマリアはダイレクトでベンゼマへ。ベンゼマが落ち着いて決めた。

幸運なゴールでリードを広げ、このあたりから精神的に楽に。

ガラタサライはイルマズのヘディングが外れた場面もあり、少ない決定機を決め切れずずるずると落ちていってしまった。

間延びしてからの時間帯はマドリーの独壇場。

モウリーニョ期の速い攻めは健在で、スペースのある状態で前線の選手は躍動した。

この後ロナウド3点、ベンゼマ1点を決め、アウェイで6得点。

イスコとモドリッチを下げ、ベイルとイジャラメンディを実戦投入、ディマリアをセンターハーフで使う4-3-3を試す余裕を持って30分余りを使うことが出来た。

ゆるくなった守備をつかれて失点したことは残念だが、結果としては大差をつけて勝利。弾みのつく結果となった。

■もろもろ

アンチェロッティのマドリーが志向する攻めがなかなか結果として見えてこないのは残念ではあるけれど、結果もついてこないという最悪の事態は今のところ避けられている。

内容は悪くても勝てているので、近いうちに大きな批判が巻き起こるようなことはないだろう。

あとはこうしているうちに、イスコやモドリッチを中心にした攻めをどれだけ形にしていけるか。最初に書いたとおり、彼ら2人の関係は出来てきているので、周囲が彼らのプレーに連動してどれだけ動けるかにかかっている。

せっかくの出場機会にも拘らず不運な負傷交代となったカシージャスだが、軽傷で済んだ。

またCLでの起用になるだろうが、次はフル出場でいいところを見せてもらいたい。

週末のリーガはベルナベウでヘタフェと対戦。

ピボーテとしてイジャラメンディかカゼミロの起用を期待している。