レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第32節 vレアル・ソシエダ

CLの谷間にあるリーガ。難しいアウェイで勝ち点3を目指す必要がある試合。

■マドリーの先発メンバー

GK;ディエゴ・ロペス

DF:カルバハル、ペペ、セルヒオ・ラモス、ナチョ

MF:シャビ・アロンソ;イジャラメンディ、モドリッチ

FW:ベイル、ベンゼマ、イスコ

81分:イスコ→ディマリア、86分:ベイル→モラタ、88分:シャビ・アロンソ→カゼミロ

サイドバックはコエントランではなくナチョ。イスコが前線に入り、中盤はイジャラメンディが先発。

レアル・ソシエダの先発メンバー

GK:クラウディオ・ブラボ

DF:カルロス・マルティネス、ミケル・ゴンサレス、イニゴ・マルティネス、ホセ・アンヘル

MF:エルストンド、ベルガラ;スルトゥサ、カナレス、グリースマン

FW:ベラ

17分:ホセ・アンヘル→アンソテギ、63分:スルトゥサ→アギレチェ、74分:ミケル・ゴンサレス→ルベン・パルド

CL圏入りのためには負けられないソシエダ。カナレスとグラネロがおり、マドリーと縁が深い。

■シャビ・アロンソに休みはない

マドリーはイスコが前線左に入り、イジャラメンディが中盤の前のポジションに入った。

アンチェロッティはイジャラメンディについて、守備面での働きが良かったと述べており、まずは守備のバランスを取ろうとした考え方が見て取れる。アウェイで先制されると面倒だし、ソシエダの攻撃陣はスピードがありレベルが高い(ホームで34得点は、上位3クラブとアスレティックに次ぐ数字)ので、この考え方は理に適っている。

ただ、何度も書いているようにイジャラメンディの本来のポジションはアンカーの位置。シャビ・アロンソを使っていきたいこともわかるが、ベテランのコンディションを考えれば、シャビ・アロンソを控えにし、イジャラメンディをアンカーで使いイスコを中盤に、サイドはモラタとするのが、それぞれ本来のポジションでの起用に近い。

イスコを中盤で使うことにはリスクがあるが、負傷者を抱える状況では避けてばかりもいられないし、イジャラメンディはなかなか底で起用されていない。

アンチェロッティはシャビ・アロンソに大きな信頼を置いているが、イジャラメンディも本来のポジションで使っていくべきだろう。

この試合では、ソシエダはオーソドックスに退いて守っていた。

ディマリア、ロナウドがいればベイルとともに両サイドを使ってソシエダの守備の網の目を広げることも出来たのだが、今日の陣容ではそれはできない。

イスコが中央に入っていくので、難しい中央突破を繰り返し試みるしかないという状況になってしまった。そうなると、上がって仕事ができないイジャラメンディは辛い。

中央に偏ることを避ける意味で、アンチェロッティは前半途中からイスコとベイルを入れ替え、イスコ右、ベイルを左とした。アンチェロッティは「左サイドで攻撃のためのスペースがあり、ベイルは快適にプレーした。ロナウドともしばしばポジションチェンジしているので、試合中の入れ替えに問題はない。」と述べている。

普段のようにサイドを使える状況であれば、ロナウドやベイルが中へ絞ってくる意味はあるのだが、サイドをうまく使えず、皆が中へ中へと動いてしまいがちになるこの試合の陣容では、ベイルにサイドでのプレーに徹してもらったほうが良い。

■楽になった後半

イジャラメンディは高い位置での起用は難しいと書いたが、先制はそのイジャラメンディ。

44分、左45度の位置でベンゼマが相手をかわして放ったシュートをブラボがはじいたボールにうまく合わせて押し込んだ。

この場面のように、流れの中で空いたスペースに侵入していくことを繰り返せれば今のポジションで使う意義は出てくる。もともと動き回ってボールを出し入れしリズムを作るタイプなので、動いていくことはできるのだが、上下動はまだまだ不慣れ。こうした形で前線に入っていくイメージは大事にしてもらいたい。

ここまでマドリーは大きなチャンスを作れておらず、ゴールの雰囲気はソシエダの方にあった印象。ソシエダはベラ、グリースマンがチャンスを多く作っていたが決めきれず、ちょっと不運な失点。

後半のマドリーは落ち着いてボールを持っていた。

前半よりずっと楽になった印象で、無理せずソシエダの穴を探していた。こういう状態になるとイスコ、イジャラメンディ、モドリッチが揃ったチームは強く、相手にとっては面倒。ボールの取りどころを絞らせず、うまく試合を運んでいけた。

追加点は66分。クラウディオ・ブラボのパントがベイルに直接渡り、遠い位置から直接狙ったシュートは戻ったクラウディオ・ブラボの届かない隅に決まった。GKのミスとは言え、ベイルのシュート精度は見事。

労せずして2点差となり、試行錯誤の前半からすれば願ってもない展開となった。

ソシエダが少しずつ前に出てくれば、マドリーはしめたもの。スペースのある状態では人数が少なくてもゴールを狙える。追加点とはならなかったが、バーを叩いたベンゼマのシュートなど、惜しい場面をいくつか作れていた。

85分にコーナーをセルヒオ・ラモスが折り返し、ペペがうまくダイレクトで決めて勝負あり。

最後にモラタがスルーパスに抜け出し4点目を挙げて、4-0で勝利。

前半の出来からすれば本当に幸運な展開で余裕を持って勝ち点3を得ることが出来た。

■終盤へ

最初に書いたように、CLの谷間のアウェイということで、コンディション的に大変な試合となることが予想されたが、良い時間帯に先制し、相手のミスに乗じて追加点を挙げたことで後半途中からはかなり楽になった。

モラタにも嬉しいゴールがあり、今後に向けて自信をつけてもらえればと思う余裕があった。モラタは手で20のサインを出し、手術後の回復を目指しているヘセへ励ましのメッセージ。カンテラーノ同士の思いは格別のものがあるだろう。

アトレティコバルセロナも勝利したため、上位2クラブとの差は変わらない。リーガは残り6試合。優勝の条件はかなり厳しいが、自分達が出来ることをしっかりやって、結果を待つことを心がけ、残り試合に臨んで欲しい。

今週ミッドウィークはドルトムントに乗り込んでCL準々決勝第2戦。レバンドフスキが出場停止から帰ってくるので、第1戦より大変な試合になると思われるが、リードがあることを忘れず、慌てずに時間を使いながら試合を運んでもらえれば。