レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第1節 vコルドバ

リーガ初戦は42年ぶりにプリメーラに帰って来たコルドバとの対戦。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:クロース;モドリッチ、ハメス・ロドリゲス

FW:ベイル、ベンゼマロナウド

72分:ハメス→イスコ、アルベロア→カルバハル、76分:ベンゼマケディラ

スーペルコパの疲れも考慮して先発に変更を加えてきた。前線はBBCトリオを維持。

コルドバの先発メンバー

GK:フアン・カルロス

DF:グニーノ、イニゴ・ロペス、パンティッチ、クレスポ

MF:ガライ、ファウスト・ロッシ;マトス、ロペス・シルバ、ピニージョス

FW:ハーフナー・マイク

46分:ピニージョス→フェデ、61分:マトス→フィデル、67分:ハーフナー→チスコ

ハーフナーが先発。残留が第一目標となるだろうコルドバだが、どこまでやれるだろうか。

■うまくいかない時のセットプレー

マドリーの中盤は底にクロース、その前にモドリッチとハメスで、攻撃時はモドリッチよりハメスが前に出ることが多かった。

今日はクロース1人だったので、底からの展開はクロースが一手に引き受けていた。モドリッチが降りてくることも多かったが、コルドバは守備時は4-4-2となって前線の2人がクロースとモドリッチを継続して見ていたので、彼らがうまく受けられない場合はセンターバックが加わってパス回しを安定させていた。

ここから主に右サイドへの展開が多かったのだが、サイドへの正確なボールはあるものの、それがスピードアップのきっかけにはなかなかならず。コルドバがブロックを作る前にシュートまで至るような形にはならなかった。それでも時折ベイルが速さで相手をかわしきることがあり、その点はさすが。

一方、左サイドはそれよりも展開が遅く、なおのことスピードをあげられず。マルセロとロナウドのコンビが明らかな速攻ではない場面でボールを動かすと手数が増えていく。それは一長一短で、こうした相手だとどこかでベイルのような突破をして優位に立ちたかったところ。ロナウドのコンディションも万全でないこともあって、左の攻めは終始アイデアとスピードを欠いていた。

ブロックができた相手に対し、サイドからの選択はクロスになることが多かったが、マドリーはクロスに合わせることを中心に考えてはいないチームなので、成功率は低い。放り込んでは跳ね返されるの繰り返しで、両翼の素晴らしいプレーヤーを生かせない状況が続いた。

コルドバは高さのあるハーフナーを加えたわけだが、簡単にロングボールを当てるような印象ではなく、繋ぐところはきっちり繋いでくる印象だった。もちろんサイドの高い位置に進出した時はクロスは優先順位の高い選択肢になるものの、シンプルな攻めだけではないところを序盤から見せていた。

そのこともあって、マドリーの高い位置からのプレスは比較的機能していた。

取りに行って蹴り出されるのは徒労感が強くなってしまうが、高い位置で引っ掛けることはできていたし、そのままシュートに至るような形とはならなくても、マイボールを作ることは何度もできていて、低い位置からの展開よりは期待できそうだった。

マドリーの先制は30分。

コーナーをベンゼマが頭で合わせた。先程書いたように、マドリーはクロスに合わせることが得意ではなく、セットプレーとなればそれに輪をかけて成功する雰囲気がなくなってしまうのだが、なかなか攻めの形が作れない前半にぴたりと合わせることができた。

流れの中でうまくいかなければセットプレーで、というお手本のような展開に。

コーナーの守備は不安が残り、カシージャスが判断を迷い出かかって何もできないままというミスをした場面があったものの、何とか凌いでいた。

流れの中ではそれほど危ない場面はなし。磐石というほどではないが、高い位置からのプレスでボールに迫れていたことは大きかった。

■中央の攻めとベンチ

コルドバは後半頭からフェデを投入。

1点差でチャンスはあることから67分までに3人の交代を終えてしまい、少ないチャンスにかけようというチャレンジをしていた。

マドリーのサイド攻撃は後半になっても相変わらず。

中央はハメスとベンゼマが近い距離にいると何か起こる期待が持てるパス回しが見られる。つまり、ハメスがトップ下に近いポジションに入れば、ベンゼマとの関係性が良くなるということ。攻撃時は4-2-3-1に近い形になると、ハメスを使う意味がもっと出てくるだろう。

逆に言えば、4-3-3のオーソドックスなポジションを維持していてはハメスの本来の能力は引き出せないということ。彼を高い位置でプレーさせ、前線と頻繁に絡ませることで、中央の攻撃の改善を図ってもらいたい。

また、今シーズンはその位置にクロースが進出してくることができ、ミドルシュートもパスも見せることができる強みがある。捌くのが専門のシャビ・アロンソとの違いで、前線を下支えしつつ、状況を見てアタッキングサードに入りゴールに直接絡みうるのだから、攻撃の仕上げの場面にうまく絡めるよう調整していきたいところ。

60分過ぎからは次第にスペースが生まれてきて、行ったり来たりの時間帯もあった。

1点差でこうした展開になっても大丈夫と思える試合もあるのだが、まだまだシーズンの最初で、チーム内での相互理解もこれからという状況では怖い。コルドバは勝ち点を狙える状況で、フェデのようにボールを持って何かできるプレーヤーが入ったこともあり意気が上がっており、早めの2点目がほしくなる時間が続いた。

マドリーのベンチには前線をフレッシュにできるプレーヤーがおらず、こうした試合展開で運動量を回復させチームに勢いをもたらせるような交代が難しい状況。

72分まで引っ張ってハメスに替えてイスコを投入したが、ディマリアは移籍、ヘセは冬まで離脱とイスコ以外に出せる攻撃的プレーヤーはいなかったというのが実情だ。

76分にベンゼマを下げてケディラをいれ、ロナウドとベイルのトップに、モドリッチケディラ、クロース、イスコの中盤となった。

両翼は本職でなく、トップのスピードにお任せするような形に。

ハメスをひとまずは中盤に組み込んでいるので、ベストのメンバーを並べるとロナウドとベイルの控えがいなくなる。ヘセが帰って来れば1人は確保できるのだが、ロナウドのコンディションに不安があるので、ハメスはウイングとしても考えておいた方が良いだろう。

もちろん誰か別のプレーヤーと契約するというのであれば話は別だが。

そのコンディションの悪そうなロナウドは、何度かオフサイドに掛かっていたものの、89分にミドルを決め、文句なしの得点。2-0とし、ようやく決着をつけた。

■凌いでいきたい

リーガは勝ち点をどれだけ取るかというよりどれだけ落とさないかの戦いになると思われるので、とにかく勝ち点3を確保したことは嬉しい。

内容はここからスタートというところで、特に攻撃面で良いところよりも改善すべき点の方が目に付く状況だが、結果がなければチームは続いていかない。まだ移籍市場は開いており、これからメンバーに変更も出てくるかもしれず、序盤は本当に難しい。

うまく勝ちを拾って凌ぎながら、形を見出していくしかない。

9月13日には早くもデルビーを控えていて、日程的には難しいが、毎節少しずつ改善が見られればと思う。

次節はソシエダとアノエタで対戦。これもまた、難しいアウェイになりそうだ。