レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第32節 vマラガ

大事な時期にまたも負傷者。ある意味で勝敗よりも今後に向けて辛い結果となった。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、マルセロ

MF:イスコ、クロース、モドリッチハメス・ロドリゲス

FW:ベイル、ロナウド

4分:ベイル→チチャリート、60分:モドリッチ→イジャラメンディ、76分:アルベロア→カルバハル

ベンゼマを欠き、ベイルとロナウドの2トップ。中盤の両サイドはイスコとハメス。

■マラガの先発メンバー

GK:カメニ

DF:ロサレス、アンヘレリ、セルヒオ・サンチェス、ボカ

MF:ダルデール、レシオ;サム、ファンミ、カステジェホ

FW:アムラバト

75分:レシオ→ティッソーネ、81分:カステジェホ→オルタ、87分:ダルデール→ドゥダ

ELは目指せる位置につけているマラガ。ビジャレアルを追いかけている。

■負傷、負傷・・・

3分にベイルが負傷し、チチャリートと交代。後日の検査で左足ひらめ筋の損傷と診断され、2週間ほどの離脱となっている。

彼には以前から批判が集まっており、アトレティコ戦の決定機を決められなかったこともあって、実際のところ離脱は大きな影響はないと考える向きもある。確かに、彼が先発することで値段に見合うだけのリターンが得られているかというと、それほどでもないと言わざるを得ない。

だが、それも値段を考えればのこと。単純にピッチでのプレーを見れば、最近はきちんと中盤の守備に参加し、ゴールも挙げている。リーガ28試合で13ゴールは多いと言えないだろうが、かといって少ないと断じるのも酷な評価だろう。

最近のプレーにさほど問題はなく、いない方が良いとまで言えるほど悪い状態ではなかった。

また、単純に選手層の問題もある。

ベイルを欠けば、サイドならヘセ、トップならチチャリートしか選択肢がない。両者とも出場時間が少ないこともあるし、彼らの控えはいない状況となる。特にヘセは復帰後インパクトを残せておらず、先日のゴールでようやく昨シーズンの片鱗を見せたか、という状態。

使えばそれなりに結果を残せるだろうが、控えがいなくなるのは終盤の苦しい時期に怖い。

それだけを考えても、離脱は残念なニュースだった。

60分にはモドリッチも負傷。

こちらは右ひざ内側側副じん帯の負傷で、報道によれば5~6週間程度の離脱。これは復帰までの最低限の期間と捉えるべきで、万全なコンディションへはそこから少なくとも数週間は必要と思われ、事実上彼のシーズンは終了。

CL決勝まで勝ち進めば、僅かながらチャンスはあり、彼自身がそれに向けて努力してくれているのは嬉しく、チームとしても励みにすべきことだと思うが、彼の離脱はベイル以上に痛手。

攻守ともに高いレベルで中盤に貢献できるプレーヤーで、彼が不在だった1月から2月にかけてマドリーが苦しんだのは偶然ではない。復帰後は、ボールを運ぶドリブルとパスで前線にボールを供給しつつ、勘の良い守備で中盤に安定感をもたらしてくれた。

彼のポジションはイジャラメンディ、イスコ、ルーカス・シウバと選択肢は多いものの、彼ほどのレベルで攻守にバランスの取れたプレーヤーはいない。攻守どちらかを優先して選ぶ形を取らざるを得ず、攻撃を選べば守備が、守備を選べば攻撃がうまくいかなくなる恐れは高い。

2人とも重要な戦力であり、この時期の負傷離脱は本当に残念。薄い選手層で結果を繋いでいかなければならない。

大きな試合もあるので、控え組にとっては大きなチャンス。奮起して穴埋め以上の働きを期待したい。

■勝利は評価できる結果

2人の負傷があったものの、それでも勝ち点3を得られたことは、リーガのタイトルの望みを繋ぐ上で大きな勝利。アクシデントを乗り越えて結果を出したことは評価できる。

緊急出場となったチチャリートはラインと勝負しながらヘディングで良いシュートを放っていたし、イジャラメンディもリードを守りたいタイミングで落ち着いた守備を見せていた。

アムラバトに収めることを狙うマラガは、カメニが良いセーブで守備の最後を締めていて厄介だったが、フリーキックからセルヒオ・ラモスが決めて先制。難しい試合でのセットプレーという理想的な形でリードを得た。

良いGKに対し得点が奪えないと、GKもリズムに乗ってしまうもの。前半のうちにゴールを決められたことで、試合の展開が随分と楽になった。

67分にロナウドが珍しくペナルティをミス。お馴染みの向かって左下隅へ強いボールを蹴ったが、カメニも同じ方向へ。狙いすぎたかポストに当てた。

が、直後の69分にハメスがゴール。右サイドからワンツーを繰り返して中央に入ってきてのシュート。良い形で点差を広げた。

ハメスは流れの中でのプレーが良く、復帰後はそれ以前より判断が良い。無理に自身で何かするというより、周囲をうまく使っているし、守備意識もまずまず。良いプレーをしている状況で、目に見える結果も出した。

後半はお互いにルーズになっており、71分にファンミに決められ、1点差に追いすがられたのは余計だったが、カードを貰っていたアルベロアをカルバハルに替える慎重策で試合終盤を落ち着かようとした。

最後は速い攻めでチチャリートからロナウドへのアシスト。決めるだけで3-1とし、試合を決めた。

■厳しいが

CLアトレティコ戦に向けては、ベイル、モドリッチと、この試合で招集されていなかったベンゼマの欠場も決定。勝利と引き換えに大きな代償を支払うこととなってしまった。

勝ち抜けに向けては、非常に厳しい状況という他ないが、スコア上は当然ながら五分。

ベンゼマモドリッチがいないので、ポゼッションを放棄し、守備を第一にしながらカウンターを狙う形が徹底できれば。中途半端にやり方を維持するより、出場できるメンバーに合わせた変更をした方がやりやすいだろう。

とにかく、集中した試合運びを続けて少ないであろうチャンスをものにしたい。