レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

コパデルレイ準々決勝第2戦 vセルタ

第1戦の敗北が響く結果となった。CWC後のジンクス通り、辛い年明けを過ごしている。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャ

DF:ダニーロ、カゼミロ、セルヒオ・ラモス、ナチョ

MF:クロース;コバチッチ、イスコ

FW:アセンシオ、ベンゼマロナウド

76分:アセンシオ→ルーカス・バスケス、80分:イスコ→モラタ、89分:カゼミロ→マリアーノ

カゼミロのセントラル起用は予想外。これによりナチョを左に回すことが出来るようになった。

■セルタの先発メンバー

GK:アルバレス

DF:ウーゴ・マージョ、ロンカグリア、カブラル、ジョニー

MF:マルセロ・ディアス、ラドヤ;アスパス、バス、ボンゴンダ

FW:グイデッティ

84分:グイデッティ→ホサベド・サンチェス、88分:バス→セルジ・ゴメス、89分:アスパス→フォンタス

■ダメなチーム

立ち上がりの悪さがいかにも低調なチームといった感じ。

セビージャとのコパ第1戦と比べれば、この試合を含め結果が出ていない試合のパフォーマンスの悪さは明確。動きが悪く、ちぐはぐで、組織として良い形を作ることができていなかった。

アウェイゴールを2つも持ってリードしているセルタは、マドリーの出方を待つだけでよかった。

もちろん、マドリーの出来が非常に良ければ、受けているだけで耐えられるものではないが、序盤の状態を見れば、このまま落ち着いてプレーすれば行けると確信できただろう。

慌てさせることができないと、今のマドリーでは試合を動かすのが難しい。最低でも2点が必要な状況で、時間だけが過ぎて行くことになってしまった。

しかも先制はセルタ。44分、カシージャがクロスをセーブしたボールが戻ってきたダニーロに当たりオウンゴール

戻りながらの守備になったことに問題はあるにせよ、これは不運としかいいようがない。そしてそれが最も批判に晒されている男に当たったことも。

結局ダニーロが一番悪いところを持っていってくれたのでうやむやになっているが、それまでの45分間に追いかけるムードを何ら感じさせなかった攻撃陣の低調さも、彼と同等以上に批判されるべきだろう。

動きがなく、その場で受けているだけでは良い形を作ることはできない。まして、既にリードを与えていて、相手がまず守ることを優先できている状況では尚のことだ。足下で受けてばかり、ベンゼマなどはそもそもボールにどれだけ触っただろうか、というレベルでありながら、それほど表立って批判に晒されていないのだから、前線の面々はダニーロに感謝すべきだ。

■後手後手

出来の悪い先発メンバーをジダンが諦めたのは残り15分を切ってから。しかも最初に出てきたのが、このところ前線ではインパクトが全くないルーカス・バスケスなのだから、ちょっと理解に苦しむ。

ロナウドを下げるのは諸々あって難しいにしても、ベンゼマは45分で見切ってもいいほどの出来だった。せっかくモラタ、マリアーノが控えているのに、彼らは10分ほどの出番に留まった。後半にベンゼマに改善が見られたならともかく、変化はないのにこれでは、控え組の心中は穏やかではないだろう。

交代は遅めな代わりに、先発メンバーで変化を付けるのがジダンの手法かと以前書いた。

この試合でも交代についてはそのような印象で、結果はともあれまずは先発を信頼する、というところは見て取れた。しかし、このところ結果が出ていない中で、(選択肢がそもそもないようなポジションもあるが)先発もさして変わっておらず、主力級のプレーヤーをそのまま配置していることは残念だ。

疲労があり、チーム全体としてパフォーマンスが落ちているのだし、負けているとはいえタイトルとしては優先順位の低いコパなのだから、コンディションが良いプレーヤーをこれまでの序列に関係なく並べても良かったはず。

ここへきて、主力への依存とも取れるようなメンバーの選考をするのは意外だった。それならばジダンならずともできる作業であり、彼の強みを生かせていないというほかない。

マドリーは62分にロナウドフリーキックで同点。あと1点で合計スコアで追いつくことに。

その機運を高めるためにも、動きが乏しくボールに絡めていなかったベンゼマを、少なくとも走れるモラタやマリアーノに替えてほしかった。

幸運にもセットプレーで追いついて、良い時間帯も少し増えたにも関わらず、結局その後は得点を奪えず。逆に85分にバスに叩き込まれて、更に2点が必要になった。

重要な時間帯に得点ではなく失点が先にくるのが、今のマドリー。

ロスタイムにルーカス・バスケスが決めこの試合としては追いついたものの、合計スコアでは4-3でセルタが勝利した。

そうそうロスタイムに劇的なゴールなど生まれない。後手に回ればこうして負けるのが普通である。

■控えの活用を

明らかにコンディションが低下している。しかも結果もついてきていないので、精神面でのカバーもできない。これで、固定されたメンバーで勝ち続けることを求めるのは酷というもの。

選択肢が少ない最終ラインはともかく、ある程度はやり繰り可能な前線は、他のプレーヤーにチャンスを与えてほしい。それがチームの勢いにつながるということもあるだろう。

用兵の面でスタープレーヤーに気兼ねせず動かせるのがジダンのユニークな強みだったはず。CWCがあり、シーズン中盤で、もともとコンディションが辛くなるのは明らかな時期なのだから、今こそ控えの層を利用して乗り切ってほしい。

コパ敗退となったことで、少し試合間隔が空く週がある。身体的なコンディションの回復とともに、精神面も立て直して重要なシーズン後半に向けてまた勢いを付けていってもらいたい。