レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第7節 vアトレティコ

スコアレスドロー。勝てたのではないかと互いに思いつつも、そこまでリスクを負わない試合展開となった。

 

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 ■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、ナチョ

MF:カゼミロ;バルベルデ、クロース

FW:ベイル、ベンゼマアザール

 

68分:バルベルデモドリッチ、77分:アザールハメス・ロドリゲス、88分:ベンゼマ→ヨビッチ

 

前節に続いてバルベルデが先発に。

 

アトレティコの先発メンバー

GK:オブラク

DF:トリッピアー、サビッチ、ヒメネス、ロディ

MF:ビトーロ、サウール、トーマス、コケ

FW:ジョアン・フェリックス、ジエゴ・コスタ

 

46分:ビトーロ→コレア、61分:ロディ→レマル、70分:ジョアン・フェリックス→マルコス・ジョレンテ

 

アトレティコは4-4-2。

 

■攻撃は困難も、守備はOK

前節と同じ中盤の3人。

1試合プレーしたのでスムーズにいくかというと、そう簡単には進まず、バランスをどう取るか試行錯誤が続いている。

中盤からの攻撃参加が安定しないから、攻撃は前線3枚に頼りがち。基点を作るためにベンゼマがサイドに流れたり低い位置に下りてきたりすると、中央が手薄になるのはこれまで通り。ベイル、アザールが空いたスペースを活用するほどの距離ではプレーできず、ゴールに至る道筋をはっきり作ることはできなかった。

 

少し前と違うのは、攻撃とともに守備もバランスを失うような事態にはならない点。

攻撃面では物足りない中盤も、守備時はそれぞれ役割を果たしていた。

第一はもちろんカゼミロ。そしてバルベルデとクロースも、カゼミロの周辺でスペースを与えないよう腐心してプレーしていた。

アトレティコはトーマスの縦パスが攻撃のスイッチ。バイタルエリアに良いボールを供給しており、マドリーはそれを抑える構図に。

 

この地域でアトレティコに時間を与えない守備があるだけで内容はかなり安定する。

攻められないからと焦れてバランスを崩すこともなかった。試合を通して相応の守備強度を保てていたことは評価できる。

 

対応が難しかったのはロングボール。コスタとジョアン・フェリックスの2トップはタイプが違う組み合わせ。ボールを受けに行く、裏を狙うといった動きの関係が良く、ジョアン・フェリックスのシュート精度が良ければあわやという場面もあった。

サイドバックが守備でも頑張れるカルバハルとナチョだったからまだよかった。マルセロが入った最終ラインで、サイドバック裏を狙われ続けると綻びは生まれてしまうかもしれない。

このへんのメンバーとプレーの兼ね合いは、再戦まで興味が尽きない。

 

ジダンはリスク回避が主眼

アトレティコがビトーロをコレアに代えたのが最初の交代。61分にはロディをレマルに代えてサウールをサイドバックに。

トーマスのパスは入っていたが、そこからの攻撃に精度とアイデアが不足しており、サイドを強化しようという意図だろう。

互いに守備に重きを置いた前半から、アトレティコは早めに2つの交代枠を使い、攻撃的な変更を加えた。

 

対するマドリーはバルベルデに代えてモドリッチアトレティコに比べると穏当なところを手当てしたと言える。

ましてモドリッチは復帰最初の出場。コンディションはこれからだから、これで点を取りに行くという交代とは言い難い。

その後もサイドではスピード面で難があるハメスを投入。スペースができてくる時間帯でも、それを生かせるプレーヤーを使わなかった。

 

攻め合う展開を望むなら、ビニシウスを入れる、バルベルデをヨビッチに代えて4-4-2に変更するといった選択肢が考えられる。

結局ヨビッチは10分に満たない出場に留まり、それもベンゼマと置き換える交代だった。アトレティコの変更を受けつつも、ジダンは構成やバランスを変えることを最後まで選らなばなかったということ。

 

これを消極的と見る向きもあろうが、私は妥当な判断だったと考えている。

まだシーズン序盤だし、離脱している戦力もいる中でのアウェイの試合だから、大きなリスクを負うタイミングではない。

PSGに対する敗戦から立ち直り、2試合連続無失点と上向きな印象を持ってきていた試合でアトレティコに敗れるとなれば「やはりこのレベルでは勝てない」という雰囲気が出てくる恐れが強く、それは避けたかった。

 

勝負するタイミングはまだ先で良い。今はチームの士気、取り巻く環境を維持して状態を高めていく時期だ。アトレティコを相手に、万全なら勝てたかもしれないという感触を得てこの試合を終えられたことは、今後のシーズンを考えれば十分。

 

勝てたのではないかという感触はアトレティコ側も同じで、ジョアン・フェリックスを下げてマルコス・ジョレンテを入れた際にはブーイングが飛んだ。

シメオネも最後の時間帯ではバランスを優先するリスク回避の選択をし、無理をしないで試合を進めることにしたわけで、最後までぶつかり合う試合はまたの機会に。

スコアレスドローで試合を終えることとなった。

 

■最後に

マドリーとしてはPSG戦後からの流れを切らないですんだことを一定の成果と捉えるべきだ。

リーガでは首位を維持しており、セビージャ、オサスナといった相手が続く時期をうまく乗り切ることができたと言えよう。

もちろん、勝つべき試合は取りこぼさずにいってこそ、この勝ち点1は生きてくる。しぶとく勝ち点を積み重ねてほしい。

 

ミッドウィークはブルージュとの対戦。

このベルナベウでの試合は勝たねばならない。アトレティコ戦とは違い、攻撃的にプレーして先制し、ペースをつかみたいところだ。