レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

ラ・リーガ第3節 vエスパニョール

途中でエンジンを切ってしまい苦しい試合展開になるも、終盤の勝負強さは健在。

アウェイ3連戦を3連勝で終えることができた。

 

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■マドリーの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:ルーカス・バスケス、ミリタン、リュディガー、アラバ

MF:チュアメニ;モドリッチ、クロース

FW:バルベルデベンゼマ、ビニシウス

 

58分:バルベルデロドリゴモドリッチ→カマビンガ、80分:クロース→セバージョス、85分:ルーカス・バスケス→カルバハル

 

アラバが左ラテラルに。チュアメニはモドリッチ、クロースとのトリオ。

 

エスパニョールの先発メンバー

GK:ラコンテ

DF:オスカル・ヒル、カレーロ、カブレラ、オリバン

MF:ビニシウス・ソウザ;ルベン・サンチェス、ダルデール、エスポジト、プアド

FW:ホセル

 

68分:ビニシウス・ソウザ→バレ、78分:プアド→ニコ、89分:エスポジト→ダニ・ゴメス

 

ここまで1分1敗。

RDTではなくホセルが先発となっている。

 

中盤が変わる可能性

チュアメニとクロース、モドリッチとの組み合わせ。

組み立て時はインテリオールの2人が低い位置に下がり、チュアメニがその前に出る変形がしばしば見られた。

12分のビニシウスのゴールも、チュアメニが右サイドで高い位置に出て行ったところからのアシストであった。

 

これはCMKにおけるカゼミロの運用と同じである。

すなわち、パス精度が高く技術もあって低い位置で奪われるリスクが低いインテリオールの2人が下がって組み立てを担当するため、そこまで安全とは言えないカゼミロを高い位置に逃がしてスペースを確保する形だ。

カゼミロがメディアプンタ的に動いて、ベンゼマと並んでエリア内でクロスを待つようになるという副産物も生まれたが、この変形はあくまでも組み立て時の安定を図るのが本来の目的である。

 

低い位置でボールを持った時に、カゼミロであれば何の躊躇もなくクロースとモドリッチにパスを出し、スペースを作っていた。

インテリオールとの組み合わせによる守備の改善とともに、パスやドリブルの技術の高さを示したことによって前節高いポテンシャルを示したチュアメニにとって、カゼミロと同様にプレーするのは難しかったように見受けられ、カゼミロほどスムーズに2人へ任せられていなかった。

 

自分で捌いたり持ち上がったりすることで伸びてきたプレーヤーだろうし、仕組みは理解してもすぐに順応できるかというと難しかったという印象だ。

せっかく技術がある彼をカゼミロと同じように扱っても、今はリズムを崩してしまいがちになるし、あまりメリットもないということが分かったのが今節のポイント。

 

チュアメニがファーストチョイスなのは動かしがたい事実。よって、彼ありきで中盤の構成を考えていく必要がある。

チュアメニとの組み合わせの良さによってカマビンガが台頭、クロースの優先度が下がるといった変化が、シーズン中に起きることも十分に考えられるのではないだろうか。

 

最終ライン、そのままが良さそう

左ラテラルとして先発したアラバは、攻撃面での能力の高さを示してくれた。

ビニシウスが伸びた昨シーズンからは、ラテラルのサポートが欠かせないということではなくなってはいるものの、一番外のレーンからプレーを始めたいビニシウスとの組み合わせでは、内側を使える能力は重要。

スピードがあって縦に抜けられるメンディも、ビニシウスとの組み合わせによって内側のスペースを使う能力を伸ばしている。

 

その点をアラバは問題なくクリア。マルチロールへの対応レベルの高さが素晴らしい。

 

そうなるとどれをベストの組み合わせとするかが問題となる。

カルバハル、ミリタン、リュディガー、アラバの並びは良さそうだが、メンディ、バスケスを交代で入れることを考えると攻撃性能が下がる一方となってしまう。

基本は昨シーズン同様の4人として強度を保ちつつ、状況に応じて攻撃的な変化ができる余地を残しておく方が良さそうに思える。

 

最初にロドリゴを出すとそれ以上の攻撃的な布陣はできない右エストレーモと同じ。

まずは守備の強度を重視し、必要に応じて攻撃的な変化を見据えていくのが無難で、あとはそのタイミングをアンチェロッティが捉えられるかどうか、ということになる。

 

賭けができるのは…

ホセルに決められた時間帯は、守備強度そのものというよりも奪った後の問題。意図なく前線に蹴り込むことが多く、ベンゼマとビニシウスに収まることがなかった。

押し上げられるとの印象をエスパニョールに与えるには十分すぎる雑な切り替えだった。

 

勝ち越しを狙って後半にロドリゴ、カマビンガと出していけたのは、先述の通り先発が強度重視だったから。

クロースがピボーテに下りる時間帯もあったが、こうしたことをスタートからやることはリスキーで難しい。

試合の流れを見て攻撃的に変化していくマドリーの定石がはまって、ラスト10分の2得点が生まれたのだった。

 

アンチェロッティはこれらの交代による変化を「良い賭けをした」と述べていた。

 

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これは先発を選ぶのも同じようにギャンブルの要素がある、という文脈での発言で冗談めかした発言ではある。

だが、先発メンバーの選択ではアンチェロッティは序列重視。たまにおかしな組み合わせはあるものの、概ね無難な選択をする人である。

「先発でリスクを負わず、途中交代で賭けをできる」というやり方はアンチェロッティらしいし、今のマドリーの戦力構成に合ったやり方だと考えている。

 

最後に

クリーンシートはないが、複数得点を挙げて3連勝。

組み合わせを試しながらも結果は出しており、良い流れだ。

 

今夜の第4節はベルナベウの開幕戦。ベティスとの対戦となる。

ここ3シーズン、ホームでのベティス戦はスコアレスドロー。その前もスコアレスで連敗しており、最後にホームで勝ったのは’16~’17シーズンの第27節まで遡るとのこと。

近年の流れを断ち切って4連勝となるだろうか。