以前から報じられていた通り、アトレティコからアラベスにレンタルされていたテオとの契約が公式に発表された。
契約期間は6年間、報道によれば移籍金は2600万ユーロ程度とのこと。
一方で、コエントランは1シーズンのローンでスポルティング・リスボンへの移籍が決定。マルセロへの挑戦者が入れ替わることになった。
まずはコエントランについて。
当初は、モウリーニョと同じメンデスが代理人についていることもあっての移籍と言われていた。実際、最初のシーズンの序盤ではインテリオールでの起用により先発することもあり、無理に先発に組み込もうとしているとしか理解できないような状況で、チームにとっても彼にとっても残念なスタートとなった。
左サイドバックでは、年々存在感を増すマルセロの影に隠れる形に。
チャンスがなかったわけではなく、デシマのシーズンのCLバイエルン戦のように、要所で良いプレーをしてくれていたが、いかんせん負傷が多かった。しかも、マルセロが負傷などで不在の時に限ってコエントランも離脱してしまうというタイミングの悪さで、控えとしても立場を失った。
ナチョが平均以上のレベルで左サイドバックもこなしてくれるので、最近はベンチ外も増えてしまっていたことから、移籍はやむを得ない判断。
控えとしては十分なレベルにあったと思うが、負傷がちなのは致命的。ベイルもそうだが、計算が立たないとチームに組み込むことは難しくなるし、当然序列は下がる。
今後の挽回は可能な年齢なので、母国で再起を図ってほしい。
そのコエントランに代わるのがテオ。アラベスで今シーズン一気に台頭した。
アラバ、リカルド・ロドリゲスなど、これまでにも左サイドバックの獲得候補は何名か報じられていたが、まずはマルセロの控え、数年後に世代交代というところまでカバーしたいマドリーとしては、19歳という年齢は魅力的。違約金を満額払ってのアトレティコからの”禁断の移籍”だとしても、2600万ユーロでそこまで賄えるなら十分という判断だろう。
心配なのは彼のキャラクター。
事実上マドリーへの移籍が決まっていたとはいえ、公式発表前に移籍が決まった前提でのコメントをするというのは、配慮が足りない。
アトレティコ側の感情を無用に逆撫でにするようなもので、公式発表されるまで控えめなコメントにしておけばいいものを、ことを荒立てた印象がある。
こうしたところから、規律やムードを守れず、チーム状況が難しくなった時に不満分子となりそうな悪い予感もできてしまう。
話題性の大きい移籍なので、どうせならピッチ外での振舞いも含めチームにメリットをもたらす存在になってほしい。