レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第16節 レアルマドリードvオサスナ

クラシコを次週に控えた第16節、オサスナとホームでの対戦。

スタートのメンバーは、グティが復帰との報道もあったが、ここ数戦と変わらないメンバーが並んだ。

GK:カシージャス

DF:セルヒオ・ラモスカンナバーロ、ペペ、マルセロ

MF:ディアラ、バティスタスナイデル

FW:ロビーニョ、ラウール、ニステル

オサスナにはファンフランハビ・ガルシアといったマドリー出身選手がいるが、契約条項により出場はなし。ポルティージョも先発はせず。

序盤からオサスナが良くボールを追いかける。

ディフェンダーからバティスタスナイデルに収めるのにも一苦労し、そこから攻撃の主軸であるロビーニョに入れるのもまた大変。

特にバティスタスナイデルがなかなかボールを持てず、リズムが悪い。

15分ごろまでは、オサスナの前からのプレッシャーに対応できず、6割以上ボールを持たれるという「異常事態」になった。

そんなオサスナにおいて、ベラが素晴らしい運動量を発揮し、前線でボールを追いかけ、ボールを取ったら攻撃の起点となる。

ボールのキープ能力も高く、さすがベンゲルが目を付けた選手、という感じがした。

15分、右サイドからのスナイデルフリーキックニステルにぴったり合って先制。

ゴール正面に入って行ったニステルがなぜか最初から最後までフリーで、

そんな状態でいいボールが来たとなればニステルにとっては簡単だっただろう。

この時間までオサスナがアウェイとは思えないほどいい形で試合を運んでいて、これがファーストシュートだったマドリーにとっては幸運なゴールだった。

この先制点でマドリーに試合の流れが傾くかと思われたが、この後も相変わらずオサスナの積極的な守備が功を奏し、マドリーは攻撃の形を作れない。

セルヒオ・ラモスが上がって何度も攻撃参加するも、攻撃が途切れ途切れ、単発といった印象で怖さがなかった。

オサスナの攻撃はというと、こちらも決め手を欠いていた。

ベラがボールを持てるので、そこから攻めたい意図は伝わったが、アタッキングサードに侵入してからの形がいまいち。

ファールをよくとっていた主審の判定もあり、開始直後からゴール近くでのフリーキックも何度かあったもののどれも決められず、この点で一本のフリーキックをゴールに結びつけたマドリーとの差があったと言っていいだろう。

結局前半はオサスナの守備が主役のまま。マドリーはワンチャンスのニステルのゴールで一点リードするものの、

ボールの支配率はオサスナの55%と、ボールを持って攻撃したいマドリーのホーム、サンチャゴ・ベルナベウでの試合とは思えない途中経過。

後半になって、スナイデルバティスタロビーニョが徐々にボールを持てるようになってきた。

ロビーニョに対しては定石通り、オサスナはサイドでの1対2の局面を作るが、前半よりも2人目の寄せに時間がかかってきた印象で、こうなるとマドリーは攻撃を作れる。

スナイデルもボールに良く絡み、アタッキングサードでのプレーが増えてきてチャンスは前半よりも多かった。

この数試合好調だったバティスタは、前半よりは良かったが、そもそもボールがあまり入らないので足元でのプレーはできなかった印象。

ただ、ボールを当てるターゲットとしては十分に機能していた。

そのバティスタをシュスターらしからぬ早い判断であっさり替えて59分にグティ

74分にガゴが準備しているとわかったとき、スナイデルが妥当かと思ったが、ディアラと交代。

クラシコにむけての休息か、スナイデルグティを外すとボール支配率を下げ主導権を失うという判断かはわからないが、中盤の要ディアラを1点差、内容も厳しい試合で替えるという思い切った判断だった。

75分、センターライン付近でうまくボールをキープしたロビーニョから、前へ走りだしたグティへパスが通り3対4の速攻へ移行。

左へ少し開いたニステルから、スナイデルへパス。

スナイデルは追いついて右側を追い越すロビーニョへパスを出すフェイントでディフェンダーを一人外してから、角度を変えて反対サイドのサイドネットへシュートし、これが決まって2点目。

スナイデルの落ち着きも良かったし、ボールキープしていたロビーニョが速攻に追いついてきたという運動量も見えないアシストとして評価して良いプレーだった。

この後78分にマルセロをエインセに替えて守備を固めたマドリー。

何回かロビーニョからチャンスを作るも、このまま2-0で終了。

プレーに関わるような怪我を負った選手もおらず、「無事に」試合を終えるというミッションも達成。

途中出場したグティだが、クラシコに向けてはバティスタが良いだろう。

カンプ・ノウでの試合なので、バルセロナが積極的に来ることは予想ができる。

その試合展開の中では攻守に動き回ることが必要だが、守備の能力は体の強さから言ってもバティスタに分があるから。

このオサスナとの試合でも、バティスタは攻撃での貢献はできなかったが、守備に関しては今までどおり、ディアラに次ぐ中盤のフィルターとして機能したと言える(主審が厳格にファールを取っていたため反則数は多かったと思うが)。

グティは、点を取られて攻めざるを得ない場合や、今日のようにあまりにもボールを持てない時に使いたい。

アウェイでのクラシコ、個人的には勝ち点1を持って帰ってきてくれればオッケーと思っているので、まずは中盤での守備を優先したいところ。

ミドルサードの高い位置でボールを取れればロビーニョも生きるので、チャンスもあるだろう。

バルセロナとの勝ち点差は4。リーガ中盤の天王山であることは間違いない。

今節を上回る出来を期待したい。