レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

シュスターインタビュー前編

アス紙にシュスターのインタビューが掲載されていたので、読んでみた。

「監督就任後6か月経った今、チームのプロジェクトを語る」というもの。

またもロングインタビューなので、長すぎて読みづらかった前回のロッベンインタビューに反省し、前後編にわけることにします。

相変わらず、スペイン語は意訳などありますので、間違っていたら優しく教えてください。

また、今朝行われたマジョルカ戦の記事も後ほど書きますので、ご了承ください。

さて、今回の前編は、就任までの話が中心。

チームの規律という話は興味深い。ロナウドに代表されるような、扱いの難しい選手を放出したことによって規律が再び戻ってきて、それにより新しい選手たちが既存のメンバーとよく融合できているとすれば、その点ではやはりカペッロの功績ということになるだろう。

シュスターが話すように、クラブは昨季とは「何か違うことを求めた」わけだが、その土台にはカペッロの仕事がある。

シュスターは、カペッロの均した土地に建物を建てているのだな、という印象を受けた。

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・ちょうど一年前、マドリーはリアソルで敗北を喫して、ミヤトビッチベッカム以外に、ロナウドの売却、カペッロとの契約解除を決めました。マドリーの解決策をヘタフェからどのように感じていましたか?

それからはすごい状態だった。「どうしてマドリーにはそんなにたくさんの問題が同時に起こるのか?」と言われていたね。すべてのことはヘタフェにいた自分からは遠く離れた所にあったけれど。

様々な議論が起こっているときに重要なのは、問題があるかないかではなく、それをどう解決するかだ。

あまり出場していないロナウドを移籍させることは正しい決断だったし、招集外となっていたベッカムを呼び戻すことも、彼がリーグ優勝に貢献したのだからキーとなる出来事だったと言える。

ただ、率直に言わせてもらえば、ヘタフェから見ていて、マドリーの優勝は奇跡だったね。そう、幸運な奇跡だった。

・そこからどうやってそんなに早く状況をひっくり返し、好成績をあげることができたのでしょう?

会長が急進的にことを運んだ勇気のおかげだと考えているよ。その次に、SDが選手の放出を容認し、新たに19人の選手を獲得したこともその要因だね。

リーガを制したにも拘らず、監督を替えることにしたのは、それまでと何か違うことを求めたからで、それで私に声がかかったというわけだよ。

新しい血を持った人間がクラブに関わることが重要だった。クラブの哲学は変わって、今の成功のカギは誰も特別でなく、全員が団結して力を出していることなんだ。

バルセロナの時代だったのを変えたんだよ。

・確かにそうですね。でも、カペッロとの契約を続けておくことが成功を持続させる確実に理にかなった方法ですよね。

彼に任せて、状況を複雑にしないようにすることは簡単だ。その点で、カルデロン会長がいい発想の持ち主だったのが私にとって特にうれしかったんだよ。

というのは、彼にはアイデアがあって、論理に適わなくとも成功を継続させる方法を知っていたからなんだ。

状況を変えることは難しい決断だったけれど、だからこそ私たちは会長の決断に応えたい。私たちは来る3年間のために、マドリーというチームを作っているんだ。

・あなたがソシオになることを期待していますよ・・・

えーと、今あなたが言ったように、そのことに関してプランはあるよ。クラブとも話したから、クラブはそのことを承知している。マドリーのソシオになってここにとどまりたいし、長くいられることを願うよ。バルセロナのソシオであり続けることも事実だけれどね。少なくともマドリーの監督になってもまだ辞めさせられてはいないから(笑)

・マドリーの監督としてのお話に戻ります。チームの改革後、どうしてこれほど早く結果がでているのでしょう?

新しい選手たちがいい形でチームに加わってくれたことが一つの原因だよ。彼らは勝利することを渇望し、このクラブがビッグクラブであることもよく理解していた。ラウール、ニステルカンナバーログティカシージャスといったチームのベースとなる選手と彼らがよく融合してくれたんだ。

彼らがサッカーチームとしての規範を取り戻してくれたんだ。できるだけ早くタイトルを獲得するための規律、約束事といったものをね。

最初の日から、勝つことを求めていた。「待つ」という言葉はチームに存在しない。私がクラブと契約した日、「いつチームのプロジェクトが軌道に乗ると考えていますか?」と聞かれ、「すでに確実に軌道に乗ったのだ。」と答えたのを覚えているんだ。こうした精神こそレアルマドリードの精神なんだ。経験ではなく、ただひたすら勝利を狙うことがね。

チームが規範を遵守し、選手がよくチームに参加し、選手も尊敬されることが基本だ。それはまた、チームの質でもあるね。

・質とは確かにそうで、現時点での成績が、ベーンハケルが率いていた時のチームと並んで、現在のチームが一番いいという記事が掲載されるのですよ。

そうだね、明らかに2つのチームに共通点があると思うよ。現在のマドリーはホームで再び尊敬されるチームとなった。ベルナベウは他のチームにとってやりづらい場所にまたなったんだ。前半戦ホームで勝ち点を取りこぼさなかったしね。リーガの他のチームはベルナベウでの試合に耐えなければならないわけだ。

でも、ベーンハケルの頃のマドリーは成熟したチームだったよ。だって、私は一年目で、キンタ・デル・ブイートレが活躍していたし、カマーチョたちベテランもいたからね。今の私たちは、当時のチームのようになれるようにならなければならないね。

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今回はここまで。

後半は選手についてなど、もう少し踏み込んだやり取りがあるので、お楽しみに。