既にバルセロナが勝っているので落とせない試合。観客席にはベッカムが。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
FW:フンテラール
62分:フンテラール→グティ、カンナバーロ→ガゴ、スナイデル→ファン・デル・ファールト
4-1-4-1だが、両サイドが高い位置にいるので3トップ気味。ラスは1人で中盤の守備を支える。
■バジャドリーの先発メンバー
GK:アセンホ
DF:ペドロ・ロペス、プリエト、イニャキ・ベア、マルコス
MF:ボルハ、アルバロ・ルビオ;レオン、カノッビオ、エスクデロ
FW:ゴイトム
76分:レオン→ビクトル、83分:ボルハ→アギーレ、88分:カノッビオ→オグベチェ
1トップにゴイトム。彼に楽にボールを当てさせ、中盤の選手に前を向かれると怖い。
■ロングボールもいいけれど・・・
ロングボールが多い前半だった。
バジャドリーは前線から追いかけるのが得意、かつスナイデルとラスのところから前への出しどころが少ないマドリー、という組み合わせもあって、放り込むのは仕方ない。
フンテラールに何とか競ってもらい、セカンドボール争いで頑張るマドリー。
やり方としては正解でも、ちょっと曖昧すぎるロングボールが多く、ちっともマイボールが作れない時間帯が20分過ぎから長くあった。
ラスが頑張ったのと、バジャドリーの攻めがエリア付近でうまくいかなかったので助かっていたが、見ていて嫌な時間なのは間違いないところ。
マイボールにならないこともそうだし、ロングボール狙いが策として正解でも少しは繋ぐ意地のようなものを見せてくれよ、という思いもあった。とにかく蹴ってしまおう、というのではあまりにもらしくない。
バジャドリーは取ったら早く攻めようという意識統一がされている。
ターゲットにできるゴイトムと、両サイドのレオン、エスクデロ、中央のカノッビオの組み合わせはかなり良い。
が、シュートがカシージャスの正面にいったのは残念。マドリーにとってはありがたかった。
ロッベンは左でパスを選択肢に入れた方がやはり面白い。が、今日は右サイドバックが主張が強くないトーレス、ボールをもらいたくてと言うよりはマーカーをはがすために追い越してくれるので、ロッベンとしてはやりやすいはず。
エインセの上がりはそれほど多くなかったが、ロッベンの色が良く出せる両サイドバックだったように思う。
ラウールが中盤に下がって、両サイドを活かしたいマドリー。フンテラールの踏ん張りにこたえたいところだが、時間が経っても良くならず。
序盤はロッベンがフリーで受けられたりしていたのだが、修正されて以降はセカンドボールが延々とバジャドリーに拾われる。
が、それでも42分にイグアインが強引に仕掛けて、ラウールの得点をお膳立て。一回のプレーで流れを変えた。こういうのがたまにできるのがイグアインの良さ。安定して出たら最高だけれど。
■グティ登場
後半の見どころはやはりグティ登場の場面。
彼のパスに飢えていた観客から大歓迎を受けてピッチへ入った。同時に入ったガゴと並ぶような位置でプレーしたが、久々のプレーながらなかなかの出来。
バジャドリーのとどめを刺したロッベンのゴールをアシストしたパスは、やわらかく良い位置に落とせていた。
長い間のプレーは難しくなってきているかもしれないが、こうして役割を果たすことはできる。先発してガゴやパレホに引き継いだり、途中から出て流れを変えるプレーは十分に期待できる。
ラスが右サイドバック、ガゴが中盤、トーレスを左サイドに回してエインセをセンターバックにと、交代を機にがらりと形を替えたマドリー。戻らない両サイド、守備に期待しない方が良いグティがいるので、スペースは前半より大きく与えていた。
バジャドリーが本格的に攻撃に転じようというところで、カウンター。ロッベンの快速が活き、良いタイミングの得点で相手の戦意をくじいた。
前半はがっかりの展開だったけれど、1点取れたことで試合の流れをものにしたという印象。
リードして後半に入れば、カウンターチームとしてある程度できつつある定石通りプレーできる。グティを入れたのは、グティのコメントともに騒動を静めるためでもあり、定石から外す一つのチャレンジでもあるだろうが、こういうのが良い方へ向かっていけば面白い。
■その他
スナイデルが右足のひらめ筋を打撲し、交代してしまったのは心配だが、重症ではないもよう。
次節のレクレアティーボ戦に招集されるかは、回復次第。
出場停止だったセルヒオ・ラモスが後半の試合を見ずに友人の闘牛を見に行ったと伝えられている。出場停止中は試合観戦が義務付けられているので、規則違反になる。
また話題を振りまいてくれたなあ。