レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

ペレスだけ?

6月14日に予定されている会長選挙。

立候補を表明していたのが、ペレス、マルティネス・ブラーボ、フアン・オニエバ、エドゥアルド・ガルシアの4人だったが、ブラーボ、オニエバは既にその意思を撤回しており、ガルシアも立候補できないことになりそうだ。

というのは、スペインのスポーツ法により求められている、株式会社化されていないクラブの会長選に出るための保証金(予算の15%、今回の場合5750万ユーロ)を期日である5月31日までに用意できない可能性が高くなってきたから。

ガルシアは、この保証金の用意は、当選後でよいのではないかと主張し、条件の撤廃を求めて裁判所に訴えを起こすと伝えられていたが、それを断念し、選挙戦への出馬も取りやめざるを得なくなるだろうと報道されるに至っている。

多くのソシオもガルシアが訴えを起こすことに反対していたと伝えられている(選挙の遅れが予想され、今後候補が林立する事態を招く危険があるため)。

保証金が選挙前に必要な理由は、

1.候補の林立を防ぐ

2.当選後に「やっぱり用意できません」となるようなトラブルを防ぐ

といったところだろう。

ある一定の額を用意できないということは、それだけ支持基盤が弱いということを意味するので、1は”足切り”の意味合いがある。

銀行から借り入れるにしても、銀行を納得させられるだけのプロジェクトを提示しておく必要があり、いい加減なプロジェクトでは資金を貸してもらうことはできないから、ここでも”足切り”の作用がある。

大金を用意できる一部の人々しか立候補できない、という問題はあるが、マドリーの規則ではなくスペインという国の法律なので、15%という値が適正かどうか、といった議論はもっと大きな問題にならないと出てこないだろう。

クラブの問題としてうまく解決できる方法があればと思うが、スペインの法律や規則について詳しいわけではないので、ここでは触れない。

2のように、当選後に立候補資格があったかどうか問われるような事態は避けなければならないので、この点に関しては当然「選挙前」としておくべきだろう。

ガルシアについて言えば、この土壇場で保証金のことについてあれこれと言い出す手際の悪さ(もっと早い段階で解決法を探っておき、その手段を講じておくべきだった)、報道通りならば今もって銀行から色よい返事がもらえていないという状況があり、1にも2にも引っかかる危険が高い。

要するにそもそも立候補の資格があったか、というところに疑問符が付いてしまうということだ。

■ペレス1人なら・・・

せっかくの選挙なので、いろいろな意見の持ち主が議論し合って、そのうえで会長が決まるのが一番良く、誰であれ無投票・議論なしで当選してしまうのは、もったいない気がする。そうした流れのほうが新会長の信任もされやすく、今後の運営にも良い効果があったはず。

けれど、この期に及んでバタバタと資金について準備しているような人物、今後クラブが受けるかもしれない不利益を考えれば思いとどまるような訴えを起こそうとするような人物をファンは求めていないはずだ。

5月31日までに、もしペレスしか立候補の届け出がない場合、無投票でペレスの当選が決まり、6月1日に新会長に就任することになる。

ジダンもペレスのフロント入りを認めており、バルダーノも事実上フロントとして働き出した感もある。

まだ、時間はあるが、彼らが再びマドリーのために働いてくれることになるのだろうか。