レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第12節 vバルセロナ

本放送と再放送、2度見てみて、録画も何度か見てみたバルセロナ戦。こうやって見られるとありがたい。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:セルヒオ・ラモス、ぺぺ、アルビオルアルベロア

MF:シャビ・アロンソ;ラス、カカ、マルセロ

FW:イグアインロナウド

66分:ロナウドベンゼマ、74分:アルベロア→ラウール

カカが中央にいて、ラスは大きく空いた右サイドと中盤の底を手広くケアする、いつもの形。

マルセロがいて、ロナウドはトップ。

バルセロナの先発メンバー

GK:バルデス

DF:アウベス、ピケ、プジョルアビダル

MF:ブスケ;シャビ、ケイタ

FW:メッシ、アンリ、イニエスタ

51分:アンリ→イブラヒモビッチ、66分:ケイタ→ヤヤ・トゥーレ

イニエスタが下がったり、メッシが真ん中に入ったり。自由に場所を替える3トップ。

バルセロナの失敗、マドリーは本来のやり方で

何度見ても、バルセロナは立ち上がりを間違っている。

多分、マドリーがもっとラインを下げてリトリートしてくると想定していたのが大きく影響しているように思う。

下がればバルセロナは定石があるし、シャビ・イニエスタが好きなように攻撃を操れるが、マドリーのラインは相当高かった。

しかも、ロナウド、カカ、イグアインの3人が攻撃に備える姿勢を崩さないので、サイドバックが中盤の組み立てに参加することも危なくてできなかった。

というわけで、サイドバックが上がってブスケが下がり、3バック化させる形ができず、アビダルと両センターバックが残る形に。

これで、マドリーは中盤でやり合う展開にすることに成功した。

互いに狭いスペースでレベルの高いボールコントロールを要求される展開になって、マルセロがちょっと可哀想な状態に。

ロナウドイグアインショートカウンター用に前に置くのが決まっていたとして、マルセロの位置に入れるのはグラネロかラウールだったが、グラネロはあまり守備をしないことが分かってきている。

アルベロアがメッシを封じてくれることに期待はできるが、2人目の助けがないと苦しいマッチアップであることに変わりはないので、怖い。

ラウールを中盤で使うと、ちょっともったいないし、ベンゼマはあり得ない。

ある程度守備をさせて、何とか攻撃もという選択肢はマルセロくらいしかなかったのではないかと想像する。

が、こういう試合ではマルセロは活きることができない。

細かい技術がある選手ではないし、サイドバックでも改善することのない危機意識のなさが、ちょっとしたパスの場面でも出てしまう。

適当にボールを出してしまったり、スピードのないパスで狙われたりと、仕方ないがボールロストが多かった。

左側のセンターバックだったアルビオルのパス能力の低さもあって、マドリーの左サイドは苦しかったのが実際。19分のロナウドの決定的な場面はマルセロのヒールからだったが、計算できそうなのは右サイドだった。

バルセロナがボールを落ち着かせることができる場所を見つけられず、マドリーは(多分狙ってはいない)オフサイドにも助けられながら高いラインを保っていたことで、中盤でのプレーが面白い前半になった。

こういう試合でのカカの前の向き方はとても参考になる。

メッシはアルベロアがかなりうまく抑えていたが、中央に入ってきた時の対処がいまいち。人海戦術で奪っているが、空いたスペースが怖かった。

バルセロナが6割のボール支配率だったが、危ういもたれ方ではなかった。これならいくらもたれても大丈夫。

バルセロナ修正

どちらかといえばマドリーペースだった前半。

バルセロナが修正すべきだったのが、中盤でいかにいつも通りのやりやすさを確保するかということ。

イニエスタがサイド、アビダルもちゃんと上げて中盤に参加させてこれを解決。ボールの支配のしかた、持つポジションが高くなっていってバルセロナペースに。

56分、途中出場したイブラヒモビッチにアウベスのクロスがあってバルセロナが先制。

マドリーはアウベスにフリーでやらせてしまった。前半2度助けられたのだけど、さすがに3度目はなかった。

これで一気にいってしまうかと思いきや、ブスケがハンドで2枚目の上ローを受け、退場。

マドリーにもまだ運があった。

が、攻勢をかけたいタイミングでロナウドが時間切れ。どうやら60分あたりが限度とドクターから言葉があったようで、66分に交代。これで早い攻めでバルセロナを脅かしていた選手の一人がいなくなってしまったことになる。

代わりに入ったベンゼマは、仕掛けることはできるのだが、のんびり。

ボールを受けて、2,3回タッチしてから前に出ていくのは、ばれている。ばれていても抜けるような選手であれば良いがまだそうではないし、素早く攻めたい時に、”よっこらしょ”と仕掛けられてはリズムがおかしくなってしまう。

ポゼッションをしている時にサイドで仕掛けるにはいいが、この試合では別のやり方を選択してほしかった。

マドリー最後の策はマルセロをサイドバックにし、ラウールを投入するもの。

プジョルが体を投げ出してピンチを防いでいて、ラウールが途中出場ながらメッシからボールを取って前へ走って、というのは、見ていて心を打つものがある。

敵味方関係なく、いい試合はこうでなくちゃ、と思ってしまう、そういう雰囲気が2人にはあった。

10人になったバルセロナヤヤ・トゥーレを入れ、イニエスタを中盤に下げて対応。

マドリーはセットプレーから何度かチャンスを作ったが、及ばず。シャビとイニエスタが並んだ中盤からボールを奪うのに随分時間がかかるので、リスクを負わなくてよいバルセロナがボールを回しながら、逃げ切った。

■今後に向けての糧に

良い内容だった、というのは衆目の一致することろ。

マドリーはバルセロナの隙に乗じて、前半に先制しておくべきだった。良い内容だったが・・・というのでは勿体ないし、CLなどを見据えるならば、勝ち点を取って自身にしたい試合だった。

とはいえ、ペジェグリーニ本来のやり方に近い試合でバルセロナと対等にやりあえたことは、チームにとっては大きい。

敗戦という結果に腐らず続けていけば良い、ということははっきりしている。方向が間違っていない、ということは少なくとも示されたと思う。