風が強いカナリア諸島での試合。
風が強いのが、画面を通しても分かるくらい。
■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
MF:シャビ・アロンソ;ラス、グラネロ;カカ
75分:グラネロ→ファン・デル・ファールト、79分:イグアイン→ラウール、83分:シャビ・アロンソ→ディアラ
調子が良い時のダイヤモンド型、良い時のメンバーが揃って先発。
■テネリフェの先発メンバー
GK:アラゴネセス
DF:マルク・ベルトラン、マノロ・マルティネス、パブロ・ルナ、シシリア
MF:リチ、リカルド;ファンル、アルファロ、アジョセ
FW:ニノ
61分:マノロ・マルティネス→オマール、69分:リチ→ジネイ、83分:フアンル→ミケル・アロンソ
勝ち点1でも取りたいテネリフェ。ホームの後押しを受けてどれだけやれるか。
■どうやって先制するか?
試合のたびに書いているが、最近のマドリーの課題は、リトリートしている相手に対してどうやって点を取るか。
今のマドリーに対して、互角に攻め合う姿勢を見せて勝てるクラブはそうはなく、多くのクラブは現実的に対応して、カウンターを狙うやり方を取ってきている。
マルセロがサイドバックの時は、彼が狙い目になることも分かっているので、守ってから一気に攻める形のイメージは描きやすい。
こういう相手に対して、どうやって先制するかを考える必要がある。
プレシーズンから、アタッキングサードでポゼッションし、相手を崩すやり方で行くと決めていたし、今もそれを主体としているが、徐々に良くなってきてはいる。
コンビネーションや、サイドの利用でスペースを作ることなどで、課題を少しずつクリアしてきたと言っていい。
だが、それをはっきりと確かめる術がなかなかない。
テネリフェは序盤頑張っていたし、マルセロ狙いははっきりしていた。が、28分にサイドライン際で粘ったあとのマルセロに誰もチェックにいかず、するすると侵入を許す簡単なミスを犯してしまった。
そしてイグアインへ良いタイミングのパスが通り、これをきっちりきめて1-0。
先制は嬉しいが、課題のクリアというわけではない。
まず、こうしたミスをしてしまう時間帯が早い。
これが70分あたりなら、苦しめられた印象は残るし、次節へ向けて考えることもたくさん出てくるのだが、前半半ばでミスからこうもあっさり均衡が破れると、問題点について考えることは難しい。
崩すのがより難しい相手に対してどうすればいいか、という予行演習ができなくなってしまうからだ。
41分にコーナーの流れから、前に残っていたガライがイグアインへグランだーのクロスを通し、イグアインがダイレクトで決めて2-0として、趨勢は決してしまった。(イグアインの見せた後ろに残る動きは良かった)
後半、ニノのセンタリングをキャッチしたカシージャスにアジョセがぶつかってこぼれたボールがゴールに入ったのが得点と認められるという誤審で1点差に迫られたが、48分にカカが決めて3-1とし、本当におしまい。さらに2点を加えるのは、先制するよりずっと簡単だった。
■贅沢ではあるけれど・・・
考えてみれば、贅沢な悩みではある。
が、マドリーの大きな目標は、下位クラブから大量得点をすることではなく、強豪と当たるCLで勝ち進むことだ。
それには、守備に隙を作らせるよう、マドリーに攻めさせておいてカウンターを出すことができる相手に対し、その守備を打ち破る方法を身につけなければならない。
そういう文脈で考えると、今節の試合から何かを得たということは言いづらい。
良いチームであれば、先制の場面でマルセロにあんなに自由にはやらせない。
■セビージャ戦へ
次節はセビージャと対戦。
前回対戦ではマルセロがやられ続けて失点を喫しているので、対応はわかりやすい。アルベロアを起用することだ。
セビージャのサイド攻撃をしのぎつつ、良い形で先制できれば、CLに向けても大いに参考になる試合となるだろう。
中盤の構成上、両サイドバックにかかる守備の負担がものすごい試合となることは想像がつくが、勝ち点3を期待したい。