レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第33節 vアトレティコ・マドリー

招集リストが公式に発表されないピリピリムードだったダービー。1日遅れだが、振り返っておく。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、セルヒオ・ラモス、コエントラン

MF:ケディラシャビ・アロンソ;ディマリア、カカ、ロナウド

FW:ベンゼマ

46分:カカ→エジル、71分:ベンゼマイグアイン、84分:ディマリア→カジェホン

マルセロは背中の痛みがあったようで、ベンチにも入らず。ディマリアが先発に帰ってきた。

アトレティコの先発メンバー

GK:クルトワ

DF:ファンフランペレア、ゴディン、フィリペ・ルイス

MF:チアゴ、ガビ;アルダ・トゥランジエゴアドリアン

FW:ファルカオ

77分:アルダ→コケ

シメオネが帰ってきて、雰囲気が変わったアトレティコジエゴの調子が良さそうだった。

■戦えるアトレティコ

印象的だったのは、アトレティコの高い位置でのプレッシャー。

ボールを失った後の切り替えが早く、ボールに近い選手が律儀に寄せてきていた。また、ファールがかさむような当たりではなく、粘り強くチェックできていて、このあたりの勤勉さの発揮はシメオネ効果と言っていいのだろう。

こうしたアトレティコのプレッシャーにより、マドリーは自陣から効果的にボールを運ぶことができなかった。

セルヒオ・ラモスが帰ってきて、パス精度が期待できるようになったセンターバックコンビのサイドへのロングボールで、スペースのあるところへボールを動かしていたが、その先が良くなかった。

ディマリア、カカ、ロナウドの3人は、縦に縦にという感じでもなかったが、球離れが悪いことが多々あり、狭いところへ追いやられがち。

ディマリアはドリブルで持ち上がろうとして奪われる、勝手なプレーもいつも通りで、シュートチャンスなどはるか彼方といった印象だった。

シャビ・アロンソの存在感薄まる?

さて、このようにボール運びに苦労していたマドリーだが、その中でシャビ・アロンソの存在感が薄かったことは注目に値する。

センターバックの間に下りてプレッシャーから離れるやり方はいつも通りだったが、センターバックの2人からパスが出ることが多く、全てのボールがシャビ・アロンソを経由するかのような以前の形とは雰囲気が違う。

この試合での彼自身の調子がそれほど良くなかったということもあるのだろうが、チームとして彼に任せるといパス回しではなかったことははっきりしていた。

この変化によってボール運びに苦労するようになった、という見方はあるだろう。これまでとは違う方法になっているのだから、慣れるまでは当然難しい。また、この試合について言えば、サイドからいろいろできるマルセロではなく、直線的にサイドを使うコエントランだったことも影響しているだろう。

だが、シャビ・アロンソに依存しない方法を採ること自体は、ポジティブに捉えておきたい。

出場停止など、彼の不在時には、チームが非常に苦労しており、彼のパスがチームにとって不可欠なものになりすぎていた感があった。

センターバックがサイドへのロングボールを担うことで、シャビ・アロンソの負担は減り、彼だけに人をつけておけば良かった対策からの変更を相手に強いることになる。

また、長期的には、緩やかに”シャビ・アロンソ後”に向けて順調に進んでいるという見方もできる。

すでに30歳のシャビ・アロンソが同じようにプレーできるシーズンは残り少ない。その後、シャヒンやグラネロといった選手が取って代われるようになるためには、シャビ・アロンソと同等のロングパスという特殊な能力を求めないように、徐々にやり方を変えていく必要がある。その点で、シャビ・アロンソへの依存が弱まることは、長期的に見て良い方向と言える。

ロナウドが試合を決めた

アトレティコの勤勉なプレーと、ファルカオジエゴが中央で絡む攻撃に苦しめられていたマドリーだったが、ロナウドの長距離フリーキックが久々に決まりリードを奪う。

アトレティコとしては試合は上手く進んでいたはず。流れに関係ないところでゴールを奪えるロナウドの能力に感謝。

同点に追いつかれた後の67分のゴールも、少しマークが遠かったとはいえ、すごい軌道でのゴール。アトレティコにはなす術がなかった。

結局この2点が大きかったように思う。頑張ってもこういう風に報われないのは精神的にきつい。

特に2点目は、しっかり繋いでファルカオが決めた後だっただけに、がっかりするような場面だっただろう。

その後、カウンターに備えてベンゼマと替えたイグアインがゴディンから微妙なPKを得て、試合は終わった。

最後にディマリアと替わったカジェホンも決めて、アトレティコが頑張って流れを得ていた試合展開とは裏腹に4-1でマドリーが勝利。

■その他少し

コンディションは良かったのだろうが、ディマリアを80分以上使ったのは驚き。ボールロストの仕方が悪かった。

守備に戻ってくれるところや、切り替えの早さという長所を、アウェイで買ったのだと思うが、それならカジェホンでも良かった。シンプルにプレーするところと、こねるところの判断をしっかりした方がいい。

さて、今週末はヒホンをベルナベウに迎える。今節は招集リストが発表されている。詳細は次の記事で。