レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

リーガ・エスパニョーラ第8節 vレバンテ

カパロス率いるレバンテと対戦。かなり大変な試合となった。

■マドリーの先発メンバー

GK:ディエゴ・ロペス

DF:アルベロア、バラン、セルヒオ・ラモス、コエントラン

MF:ケディラモドリッチ;ディマリア、イスコ

FW:ベンゼマロナウド

59分:コエントラン→マルセロ、69分:イスコ→モラタ、78分:ベンゼマ→ヘセ

最終ラインではバラン、コエントランが先発。前線は変わらぬメンバーとなった。

■レバンテの先発メンバー

GK:ナバス

DF:ペドロ・ロペス、ロダス、ナバーロ、フアンフラン

MF:シモン、ディオプ;チュメトラ、イバンシュイッツ、ルベン・ガルシア

FW:ババ

68分:チュメトラ→エルザール、77分:ババ→バラル、88分:ルベン・ガルシア→セルジオ・ピント

1トップのババがカウンターで輝くと面白いチーム。以前のコネと同じく、クラブに合った良いフォワードを置けている印象。

■相変わらずの序盤

今シーズンになって何度も書いているように、マドリーは立ち上がりが課題。

まだまだポゼッションして崩す形が万全ではない状態で先に失点すると、その後の試合展開は非常に辛くなってしまうのだが、あっさりとやられるのが目立っている。

また、失点とまではいかなくても、攻撃が機能しないのはほぼ毎試合のこと。最初のシュートが20分過ぎということがしばしばある。

この試合でも、早い時間の失点こそなかったものの、じりじりした時間が長く続いた。

相手の守備陣を崩すようなパスがなかなか入らず、持たされる時間が長いので、セットプレーくらいしか可能性を感じない。

この時間が長いと、相手はマドリーの攻めにどんどん慣れていき、自信をつけることになる。実際、レバンテは最初にマドリーを躓かせようと守備を頑張り、それが奏功していた。

これでやれるという気持ちで試合に入っていけるか、打開する糸口が見つからないという不安な気持ちで時間を過ごすかは余りにも大きい差だが、マドリーはいつも相手に自信を持たせる時間を与えてしまっている。

すぐに得点になるかどうかは別として、守りに不安を抱かせ、圧倒されると思わせるような攻撃の形を早い時間に見せられるようにならなければならない。

そうでなければ、相手は自信を持って守り続けることになり、マドリーは困難な攻めを続けることとなってしまう。

個々の選手で言えば、このところイスコが序盤ほどバイタルで前を向けなくなっている。

彼自身のコンディションの問題もあるだろうし、チームの攻めの問題もあるだろう。モドリッチやディマリア、復帰してきたマルセロといった選手たちがボールを持った時にもっとパスを引き出す動きをしていかないと、イスコが相手にとって危険な位置でプレーすることはできない。

もちろん、散発的に縦パスは入るのだけれど、選手の質を考えるとまだまだ数が少ない。ポゼッションしての攻撃の中心は彼。イスコを中央で輝かせることが、攻撃の質の改善にも繋がっていく。

ベンゼマ

この試合でもベンゼマはゴールなし。

2節以来リーガでゴールのない状況が続いており、数字で見える結果を出したいのはやまやまだろう。

ロナウドをはじめ中盤で点が取れるとはいえ、8節すべて先発しているフォワードが2得点とは余りにさびしい数字。昨シーズンはリーガ30試合出場12得点だったが、単純計算でいけば8点程度となる。イグアインとの併用で、序盤のペースが非常に悪かった昨シーズン(10試合で1得点!)を下回る恐れがあることに、クラブは危機感を持つべきだ。

得点以外の面で言えば、この試合は楔を受ける回数が多く、そこはこれまでよりも良かった。

サイドに流れるプレーはチームの形だし、もともとそういうプレーが好きなベンゼマだが、エリアの幅程度の中央できちんと縦のパスを受けてくれる方が今はありがたい。

楔が入らないとモウリーニョ時代の攻めに戻ってしまいがちなチームなので、2列目を生かす受け手としてのプレーを今後も増やしてもらいたい。

独力でゴールをこじ開けるタイプではないので、2列目を生かし、近い距離で味方と絡んで行くことが彼自身のゴールチャンスを増やすことにも繋がるだろう。

■大逆転であっても

終盤の大逆転は序盤の失敗の結果なので、試合運びとしては改善が必要。だが、勝ち点を取りこぼさなかったと考えておきたい。

アンチェロッティ体制となってしばらく経ち、選手交代など(最近イスコを交代させていることが目立っている)で不満が見え隠れしてきた。

そうした時に続けて結果が出ないとなると、メディアに格好の餌を与えることになってしまう。

そうしてドタバタしていた時期に逆戻りしないためには、見る側が我慢強くなることとともに、忍耐強くない人々の声を大きくしないだけの結果が必要。

アトレティコに敗れ、現状のチームの完成度ではバルセロナには及ばないだろうことを考えると、どうしても騒がしくなってしまう時期はあるけれど、それなりに勝っていれば、監督人事や選手の移籍についての喧騒はある程度避けられる。

今は我慢して当初のコンセプトであるボールを大事にする攻撃を作り上げていってほしい。そのためにこういう試合でも勝ちきるというのは、チーム、クラブが喧騒の中に放り込まれないために大事。とにかく勝ったことを前向きに捉えておく。