レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

CLグループステージ第1節 vマンチェスターシティ

一日遅れながら、シティ戦を振り返る。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:アルベロア、ペペ、バラン、マルセロ

MF:シャビ・アロンソケディラエッシェン

FW:ディマリア、イグアインロナウド

65分:エッシェンエジル、73分:ケディラモドリッチイグアインベンゼマ

セルヒオ・ラモスの欠場は、セビージャ戦後にモウリーニョへの批判を公言したためとも報じられている。

4-3-3で、ケディラエッシェンが中盤に並ぶ形。

マンチェスターシティの先発メンバー

GK:ハート

DF:マイコン、コンパニ、ナスタシッチクリシー

MF:ハビ・ガルシア;バリー、ヤヤ・トゥーレ;ナスリ、シルバ

FW:テベス

36分:ナスリ→コラロフ、63分:シルバ→ジェコ、74分:マイコンサバレタ

シティも若いナスタシッチが先発。ハビ・ガルシアはシティの選手としてベルナベウに帰って来た。アグエロはベンチに入ったが、テベスが先発した。

ケディラエッシェンの併用による守備と攻撃

マドリーの前線の運動量が多かった試合は久しぶり。バルセロナとのスーペルコパ以来、本当に久々に良く走っていた。守備面でサボらず、ディマリアを筆頭にシティのボールをとにかく追ったことで、シティを逼塞させることに成功した。

特に前半、シティはロングボールで逃れるしか術がなく、前線でテベスがそれを納められたシーンはほとんどなし。最終ラインが競り勝ち、ケディラエッシェンセカンドボールを拾い続けていた。

そのため、怖いシルバに高い位置で前を向かせることはなかった。ナスリも負傷で前半のうちに交代したため、シティがマドリーを継続的に攻める時間帯は作らせていなかった。

シティにしてみれば、マドリーがここまで精力的になってくるとは思っていなかったかもしれない。リーガの状況からして、もう少し余裕を持って攻められ、シルバとナスリの両翼を生かせる可能性は考えてきただろうが、マドリーが守備面できっちり仕事をし、シティの強みを発揮させなかったといえる。

前線が追った後のボールや、そのプレスを抜けてきた相手を処理するのがケディラエッシェン

エッシェンは初先発だったが、まずまずといったところ。ものすごい運動量とか当たりというシーンはなかったが、堅実なプレーで中盤を支えた。

ケディラも頑張っていた。抜けてきた相手に対し、さっと囲む輪の中に良く参加し、早めにボールを奪うという点で、想定通りの働き。

攻撃面では、ボールがアタッキングサードに入ると、ケディラがトップ下の位置に上がってきていた。

ケディラはそこで決定的なパスを出したり、気の利いたボール回しができる選手ではない。だから、奪った後の攻撃はサイドへサイドへと行きがちだった。

これは、ケディラエッシェンを並べれば、守備面でのメリットともに当然想定されているはずのデメリット。

シティも中央はしっかり人数をかけて守っていたので、サイドの1対1で勝ってそこから、となるのはやむをえないし、理解できる選択。実際、マドリー左サイドでは、ロナウドやマルセロはマイコンに何度も勝っていて、そこから良い形が作れていた。

そしてミドルシュート

この試合では、遠めでもシュートを放つ意識が高かった。

サイドで勝ってロナウドやディマリアのシュートというシーンや、押し込んだ時によく見られる絞った位置からのマルセロのシュートというシーンは何度も出てきた。

これにも、ケディラエッシェンの併用を決めた段階で、最後の細かい崩しを諦め、狙えるところから狙っていくという意思統一があったのではないかと推測している。

数は打てども入らない時間を長く過ごしたが、それでもこの距離からシュートし続けたのは、それで行くと決めてあったからではないか。

実際、得点が動いて状況が変わってからとはいえ、エジルモドリッチが入ってからは、エリア周辺でパスの手間をかけるようになっていた。(同点はようやく実ったマルセロのシュートだったが)

つまり、ケディラエッシェンを並べての守備の良さと、サイドでの1対1を目指して空けばミドルという攻撃の方法は、常に一緒についてくるものだということ。

この試合で言えば、2度のリードは許したが、前線からの守備で頑張り、攻撃はサイドの1対1に任せるという、彼らの併用の大きなコンセプトはそれなりに成功したといえる。これで前線の運動量が散々であれば、守備は成り立たず、攻撃も散発に終わるという厳しい事態に陥るのだが、今回は上手く行った。

最後のところで、イグアインが何回かのうち1回でも決めていてくれれば最高だったのだが。

■問題はトゥーレ

マドリーにとって一番問題だったのはトゥーレ。

先制点をアシストした場面では、3人を振り切って持ち上がる身体能力の高さを見せたが、前半にも似たようなことをやられている。

ナスリが交代してしまい、シルバも低い位置にいることを強いたマドリーだったが、高い位置のプレスを独力でかいくぐれるトゥーレには手を焼いた。

押し込んでいるし、取れるだろうと高をくくっているボールが取れず、逆に持ち上がられるというのは、カウンターに活路を見出すほかなかったシティにとっては救いの一手であり、マドリーにとってはどうしても対処できないものだった。

失点の場面では、軽かったとはいえペペまで行って抜かれている。

ああいったプレーをできる選手がいることがシティの強みだろう。

■精神面の充実

最終的には、ロナウドサバレタとの1対1を制し、強烈なシュートでシティを下すことに成功したマドリーだが、残り5分から2点を取って逆転できた精神的な面が、本当に大きかった。

リーガでのこれまでの試合ならば、せっかく追いついた後に再び突き放されていたら、がっくりとなっていただろう。

これがCL、しかもビッグクラブとの対戦がもたらすものなのか、この試合では落ち込むことなく反撃に転じ、結果を残すことが出来た。

こういう精神力をリーガでも発揮してもらいたい。

■今後の予定

週末のリーガはアウェイでラージョと対戦。

この試合で見せた運動量と精神力を継続できれば、リーガでも必ず良い結果が出る。

次のミッドウィークにはベルナベウ杯が行われるため、CL第2節はさらに翌週。第2節はアヤックスとアウェイで対戦する。