レアルマドリードのある生活

レアルマドリードの応援日記。試合中心にお送りします。

スーペルコパ第1戦 vバルセロナ

これが新シーズン最初の公式戦。いよいよシーズンが始まるなあと実感。

■マドリーの先発メンバー

GK:カシージャス

DF:セルヒオ・ラモス、ぺぺ、カルバーリョ、マルセロ

MF:ケディラシャビ・アロンソ;ディマリア、エジルロナウド

FW:ベンゼマ

54分:ディマリア→コエントラン、58分:ケディラカジェホン、81分:ベンゼマイグアイン

一応表記は4-2-3-1にしておくが、3トップ気味に両サイドとベンゼマを残すことが多かったように思う。メンバー的には昨シーズンからいる11人。

バルセロナの先発メンバー

GK:バルデス

DF:アウベス、マスチェラーノアビダルアドリアーノ

MF:ケイタ;チアゴイニエスタ

FW:アレクシス、メッシ、ビジャ

58分:チアゴ→シャビ、61分:アドリアーノ→ピケ、73分:ビジャ→ペドロ

バルセロナはピケがベンチ、プジョルはベンチ外という状況。それによって、上記の最終ラインとなった。

プレシーズンで良かったらしいチアゴと新戦力のアレクシスが先発。

■走るマドリー

序盤から元気があったのはマドリー。

ラインを高めにして前から追うやり方は、昨シーズンの第1戦と似ている。違ったのは、バルセロナのメンバー構成で、センターバックから繋ぐことに不安があった。

中盤にも、期待があるとはいえまだまだこれからのチアゴが入り、組み合わせとしては不慣れな感じ。

よって、マドリーのプレスはわりと効果をあげた。特にセンターバックについては、ロングボールを蹴らせたり、ミスパスをさせたりと、大分成果があった。

よく走っていたのは、相変わらずのディマリア。あとはエジルフォワードの位置まで上がって追い回していたが、狙う選手ははっきりしていたし、そのために行く時は行く、下がるときは下がるという意思統一はできていた。

バルセロナイニエスタに預ければ安心できる。

彼からリズムを作って左右へ展開するのが、この構成でのやり方かと思ったが、マドリーの運動量が上回り、そういうところまで滅多にボールを運ばせず、ペースを握ることに成功。

先制点は13分。

ベンゼマは難しい股抜きのパスをエジルに通し、エジルは落ち着いて決めた。エジルがよく走ってくれて、ゴール前に入っていったからこそのゴール。

早い時間帯に先制して、徹底して繋ぐことのデメリットが出ていたバルセロナを圧倒することができればよかったが、追加点とはならず。前半の終盤に逆転されたのは、ビジャのすばらしいシュートと、油断とちょっとした不運によるメッシのゴールによるもの。マドリーはペースを握っている時間帯に、相手にとってもっと致命的なプレーをしなければならない。

シュートは多いが、確率が高いものが多いわけではないし、後半の話になるが、9番のポジションの選手がフリーのシュートを外すようでは、勝てるものも勝てなくなる。

バルセロナにしてみれば、劣勢な展開の中、個人技で打開したことになる。このレベルでは、ビジャのようなシュートが入ることもあるのだから、マドリーとしては、ゴールの確率をより高められるプレー、そしてそれをきちんとゴールにするプレーを磨いていかなければならない。

さて、ポゼッションで互角だったマドリーは、サイドバックを高い位置でプレーさせることもできた。

サイドの攻防で互角に持ち込めれば、マルセロや流れたエジルベンゼマらが基点になって面白いことも起こるだろうな、という雰囲気はあった。それを確信できるような結果とはならなかったが、中央に固執するのではなく、サイドを使えていたのは進歩といって良いだろう。

■スタイルを取り戻したバルセロナ

後半、マドリーは結果は伴っていないがやり方は良いぞ、という感じ。バルセロナは、得点は良いがいつものプレーを取り戻せ、感じでスタートした。

バルセロナは、前半よりはメンバーにもマドリーのプレッシャーにも慣れて、だいぶ繋げるようになった。イニエスタで落ち着かせることができる回数も増えて、いい展開が増えていた。

マルセロとアレクシスの1対1の場面も増えて、危なっかしいところが出始めた。

前半とは逆にバルセロナの時間帯が続いていたが、コーナーの流れからシャビ・アロンソが見事に決めて同点に追いつく。セットプレーは流れに関係なくこういうことがある。

戦前から、良くなかったら主力投入と決めていたかもしれないが、バルセロナはシャビとピケをピッチへ。これでマドリーのプレスは難しくなる。が、マスチェラーノと、サイドバックになったアビダルへのプレッシャーはきちんと行っていたし、効果はあった。

要するに、的が少なくなったわけではなく、元々無理をしないところのバルセロナの精度が高まったということ。

マドリーは走りまくっていたディマリアをお疲れ様で下げ、コエントランを。その後すぐにケディラを下げてカジェホンを入れ、コエントランをピボーテカジェホンをサイドに置いた。

これは、前回記事で少し触れたことだが、ピボーテ不足を端的に表していると思う。詳しく書くと試合内容から離れてしまうので、後ほど別記事にするが、コエントランはピボーテでまったく効果的ではなかった。

このポジションで彼にまず期待されるのは運動量と攻撃面でのプレーだが、そういう場面にはなかなかならなかった。そしてピボーテの基本的なプレーは当然要求されるわけで、そのあたりの不安の方がまだまだ勝っている。

それならば、個人的にはきちんとポジション通りのプレーをできる選手をおきたい。

右サイドのカジェホンは、ポジション関係なくボールを追い回していた。ボールを持っての良さを発揮できる場面は少なく、試合に入れなかった感もあったが、ベンゼマへのクロスなど、それなりのボールを蹴れるところは見せてくれた。ベルナベウのファンも、帰還したカンテラーノに暖かい拍手を送っていて、まあシーズンの最初の途中出場としてはこれくらいで良いところかも知れない。

チームとしては、既述のとおり、盛り返したところでももう1点がなかったことが全て。入れておかなければならないような場面が何回かあって、そこで結果が出せる確実性が感じられないのが、とにかくもったいない。難しいプレーはできるのに、というもどかしさがまだ残る。

イグアインに替えたが、10分ではちょっと彼にはかわいそう。かき回せるカカを入れた方が試合としては面白くなっただろうが、ポジションをそのままにフォワード同士の交代。プレシーズンで見られていないイグアインも出しておこうか、といった感じだったかもしれない。

バルセロナもペドロが良いところに入り込んでいたものの、最後は何とか凌いで2-2のまま試合終了。

アウェイゴールを持ったバルセロナの方が有利だが、この時期にこのレベルで良いところ、悪いところを見極められたのは収穫だ。

■方向を確認

結果は率直に残念。バルセロナはここぞでいいプレーをして、良い結果を持ち帰った。内容が良かったマドリーは、そういう場面でダメだった。

9番としてのベンゼマの物足りなさは実際に目立ったし、もっと得点に絡める選手のはずなので、改善はしてもらいたいというのは明らか。だが、ゴール前でエゴイスティックでない彼の性格が良い方に出ることもあり、そのあたりは失うべきでないと書いておきたい。

ゴールを量産する選手とは相反する性格のようだが、彼にはそのあたりを両立できる可能性があると感じるし、ロナウドがいる現状ではうまく補完しあえるものでもある。

チームとしてできたこととできなかったこと、勝負できるところとできなかったところがはっきりしたので、後はやり方を詰めていくしかないかと思う。

第2戦までに根本的に改善されるとは思わないが、これで行くというものは確認できた。

第2戦は水曜日にカンプノウで開催。